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【安倍長期政権の功罪】「アベノミクス」道半ば 円安が輸出型企業に恩恵

2020/8/31 22:49

この7年余りで売り上げを伸ばした木下製作所の工場。アベノミクスの恩恵は一定に広がった

 鋳物を造る木下製作所(広島市南区)の工場は熱気に包まれていた。「7年ほど前から受注が増え始め、希望が出てきた」と木下潔社長。売り上げはこの間、2割近く伸びた。成長の一因は安倍政権の経済政策「アベノミクス」だった。

 安倍晋三首相が2012年末の第2次政権発足から看板政策に掲げ、大胆な金融緩和などで株価が上がった。当時の地域経済はリーマン・ショックや東日本大震災で打撃を受けていた。船や建機の部品を造る同社。木下社長は「設備投資が上向き、仕事が増えていった」と振り返った。

 輸出型企業の多い中国地方では、円安の効果が大きかった。12年の円相場は1ドル=80円前後。現在は105円前後で推移する。マツダをはじめ部品メーカーの業績は底上げされた。

 ▽暮らし変わらず

 雇用情勢も一変した。安倍首相は辞任を表明した8月28日の記者会見で「400万人を超える雇用をつくり出すことができた。働き方改革や1億総活躍社会に向けて大きく一歩を踏み出すことができた」と強調した。広島県内の有効求人倍率(季節調整値)は政権発足時の0・92倍から5年後には43年ぶりに2倍に達し全国でも上位が続いた。

 恩恵を受けるのは大企業や富裕層だけ―。一方でアベノミクスにはこんな批判がつきまとった。首相の辞任表明を受け、中国新聞には、消費者や企業から「アベノミクスで暮らしが良くなったとは感じられない」「株価は上がったが実体経済は変わっていない」などの声が寄せられた。
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