短波長の紫外線、コロナ対策に有効 広島大など確認、体への影響低く【動画】
2020/9/5 0:28
広島大病院(広島市南区)などの研究チームは4日、人体への影響が低いとされる波長の紫外線(UV)に、新型コロナウイルスの感染力を失わせる力があることを初めて突き止めたと発表した。人がいる環境下で感染予防に紫外線を使える可能性が出てきた。
紫外線は既に殺菌などに応用されているが、その波長は目や皮膚に有害とされている。研究チームは、人体に安全との研究結果が国内外で報告されている波長222ナノメートル(ナノは10億分の1)の紫外線に着目。一般的に殺菌などに使われている紫外線より波長が短く、細胞を傷つけにくいという。
光装置メーカーのウシオ電機(東京)が、この波長に近い紫外線だけを出力できる装置を開発し、共同で新型ウイルスへの効果を調べた。この紫外線を新型ウイルスに照射したところ、10秒間で88・5%、30秒間で99・7%のウイルスが感染力を失ったという。
新型ウイルスは飛沫(ひまつ)感染と接触感染で広がり、消毒剤で拭き取る対策が主流。研究を主導する同大病院感染症科の大毛宏喜教授は、この日の記者会見で「手作業の拭き取りには限界がある。紫外線なら効率が良く、感染リスクも減らせる。安全性が証明されれば幅広い応用が期待できる」と述べた。同大は人体への安全性の検証はしていない。当面無人の状態での照射を推奨している。
ウシオ電機は自社装置について「フィルターで有害な波長を除去でき、臨床実験で安全性を確認できた」とし、病院などに販売を始めている。人感センサーを付け、人が退出した時に室内を照射する機能もある装置で、1台33万円。今秋、照明などのメーカー向けに光源とフィルターだけのセットを1個数万円で売り出す。(田中美千子)
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