地域ニュース
遊具の中にハチの巣、男児刺され軽傷 スズメバチか、井原市教委公表せず
2020/9/5 20:44
井原市美星町の美星天文台の敷地内にある「星っ子広場」の遊具で遊んでいた男児(4)が先月、内部に作られていた巣から出てきたハチに刺され、軽傷を負っていたことが分かった。市教委は管理不足を認め、謝罪している。
同館を管理する市教委生涯学習課によると、事故は8月3日午後4時ごろ、京都市から40歳代の両親と訪れた男児が、天文台隣の広場(約2400平方メートル)にある、樹脂製の管の内部を動き回って楽しむ遊具(高さ約2メートル)の中で、1人で遊んでいた際に発生。管の内側に10〜15センチ程度の巣を作っていたキイロスズメバチとみられるハチに額や腕、背中の計3カ所を刺された。
連絡を受けた天文台職員と両親が、男児を近くの診療所に運んだ。治療費は市教委が両親に支払いを申し出たが、遠慮した両親が支払ったという。市教委は事故直後、巣を撤去し、殺虫剤を散布。遊具のそばに立ち入り禁止の紙も張り出した。遊具の安全管理については、職員が外観を見るだけで、管の内部を点検する仕組みはなかった。巣ができた時期は不明。
天文台が開館した1993年ごろ、遊具は白い半透明だったが、長年日差しにさらされ、現在では黄色に変色し、汚れも目立つ。市教委は今後、撤去を検討している。
伊藤祐二郎教育長は「管理が行き届かず、けがをさせてしまい申し訳ない」と謝罪。非公表だったことについて、「巣を除いて立ち入り禁止の表示をしており、再発の危険がないと思った」と釈明している。(高木潤)
あなたにおすすめの記事
同じ日のニュースの記事
-
島根知事、飲食業支援を再度訴え 広島知事も理解示す [中国地方のニュース] (2/27)
-
故大林監督の人柄しのぶ 尾道映画祭開幕 [中国地方のニュース] (2/27)
-
古里を「映画のまちに」 尾道中心部で「祭」開幕、大林監督遺族らトーク [中国地方のニュース] (2/27)
-
医療従事者の優先接種、広島県11万2000人 コロナワクチン、31施設名も公表 [中国地方のニュース] (2/26)
-
【バスケットボール】ドラフラ7連敗 スピードあふれる攻撃止められず [地域スポーツ] (2/27)
特別警報級の勢力に発達する見通しの台風10号。中国地方には7日の午前中に最接近するとみられ、暴風による電柱の倒壊や電線の断線、塩を含んだ風による塩害などで停電する恐れがある。停電すればエアコンなどが...
明治時代に広島市で編成された旧陸軍第5師団の訓練の様子などを記録した文書が、広島市安佐北区の民家で見つかった。現在の同区可部出身で、同師団歩兵11連隊の軍曹だった辻井萬五郎さん(1875〜1900年...
死にたい気持ちを抱える人の居場所づくりを進める認定NPO法人「京都自死・自殺相談センターSotto(そっと)」の竹本了悟代表(42)=江田島市出身=が5日、広島市南区の市総合福祉センターで講演した。...
自宅やオフィスを植物で彩る屋内緑化の魅力を発信するイベント「街にみどりを くらしに花を」が5日、広島市中区の紙屋町地下街シャレオ中央広場で始まった。会場に生花や観葉植物が並び、買い物客たちを和ませた...
呉市の島しょ部の医療を担う市病院事業の2019年度決算がまとまり、純損益は5291万円の赤字となった。患者の減少が要因で、赤字は4年連続。市は医師の不足により、態勢が整わず患者離れが起きているとみる...