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涼しい1時間目に部活動、竹原の義務教育学校 熱中症対策や教員の長時間勤務解消、放課後にゆとりも

2020/9/6 16:22
通常の1時間目の時間帯に部活動に励む吉名学園の野球部員

通常の1時間目の時間帯に部活動に励む吉名学園の野球部員

 竹原市の義務教育学校吉名学園が、夏と冬の一定期間に、中学生に当たる7年生以上の1時間目の時間帯を部活動に充てる取り組みを続けている。熱中症対策などに加え、教員の長時間勤務の解消にもつながり、生徒からも「放課後にゆとりを持って宿題や趣味に打ち込める」などと好評という。

 8月下旬の平日、午前8時台の同校グラウンドには7、8年生の野球部員計8人の姿があった。順番に打撃や投球練習を繰り返す。「放課後よりは涼しい。熱中症の心配が少ないので練習に打ち込める」と8年生の川口義人主将(13)。9時過ぎに練習を終え、器具を片付けて教室に向かった。

 同校は、7年生以上の全員が部に所属するのを原則にしている。昨年から、7月1日〜9月前半と12月1日〜翌1月末の間、平日の週4日間(水曜は部活動休養日)について、午前8時10分から本来の1時間目の時間帯(午前8時35分〜9時25分)を部活動に充てている。

 期間中の授業は1日5時間となるが、同校が独自で取り入れている放課後の学習時間などを加えれば、カリキュラムの進行に支障はないという。

 朝の部活動は、昨年6月に普通教室にエアコンが導入されたのがきっかけ。午後、室内に長時間いても熱中症の心配がなくなり、亀井伸幸校長は「放課後にしっかり個々の生徒に応じた学習指導ができると考えた」と言う。今年はコロナ禍で夏休みが短縮され、猛暑下の登校が増えたため、熱中症対策として想定以上に機能した。

 日没が早い冬には練習時間の確保に役立つ。さらに期間中、時間外勤務が国の指針である月45時間以内に収まる教員が増えたといい、亀井校長は「働き方改革を進める上でも良策ではないか」と話す。

 文部科学省スポーツ庁学校体育室は「部活動は教科学習を行った上での取り組みという考え方から、放課後が一般的。授業開始をずらして実施する例は聞かない」とし、全国的にもユニークな取り組みだ。今夏は11日まで続ける。(山田祐)

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