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本因坊秀策に縁の神社取り壊しへ 尾道市因島、後継宮司不在

2020/9/7 23:00
顕彰碑を見つめる森本さん。奥が、取り壊される神社

顕彰碑を見つめる森本さん。奥が、取り壊される神社

 尾道市因島出身の幕末の天才棋士本因坊秀策(1829〜62年)ゆかりの石切風切宮(いしきりかぜきりぐう、因島石切神社)=同市因島外浦町=の取り壊しが今月始まる。秀策の生家があった敷地内には顕彰碑が立ち、囲碁愛好家やかつての人気漫画「ヒカルの碁」のファンたちも多く訪れていた。後継の宮司がおらず、さら地になる。

 同神社は1981年、秀策の縁者の子孫がつくった宗教法人が建立した。裏手の住居部分が秀策の生家跡に当たり、境内には大正期に造られた顕彰碑もある。

 昨夏に宮司が死去。初代宮司の孫になる兵庫県宝塚市の左尾(さび)隆浩さん(43)が管理することになった。しかし、遠方のため宮司を継ぐのは困難で、地元とも協議して荒れる前に住居部分と合わせた計約900平方メートルをさら地にすることにした。顕彰碑だけでも残せないかと、土地とともに市に寄付を打診している。

 近くに住み、境内の清掃などを続けてきた森本美枝子さん(73)は「秀策さんは因島の誇り。囲碁好きや漫画を見た多くの小中学生が手を合わせる姿はうれしかった」と振り返る。

 南隣には、2008年に開館した市の本因坊秀策囲碁記念館がある。左尾さんは「ゆかりの地として、秀策を語り継いでもらえれば」と話している。(神田真臣)

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