地域ニュース

隕石衝突は44億〜41億年前? 太陽系の惑星や小惑星、広島大院研究グループ解明

2020/9/7 23:00
ベスタからの飛来とみられる隕石の電子顕微鏡写真。赤で示した部分の鉱物の解析で、41億5千万年前に隕石の衝突があったことが分かったという(小池助教提供)

ベスタからの飛来とみられる隕石の電子顕微鏡写真。赤で示した部分の鉱物の解析で、41億5千万年前に隕石の衝突があったことが分かったという(小池助教提供)

 約44億〜41億年前、誕生から間もない太陽系の惑星や小惑星に大量の隕石(いんせき)が衝突していた可能性があるとの研究結果を、広島大大学院先進理工系科学研究科の小池みずほ助教(地球惑星科学)たちの研究グループが明らかにした。これまでは39億年前ごろがピークと考えられてきたが、立証されれば年代がさかのぼることになる。

 研究グループは、火星と木星の間の小惑星帯にある小惑星「ベスタ」から分離して地球に飛来したとみられる5個の隕石を分析。ウランが長い年月をかけて鉛に変わる性質を利用した年代測定装置にかけたところ、それぞれ約44億〜41億5千万年前に隕石が衝突した痕跡があった。この年代にベスタに大量の隕石が衝突したと推測される。

 大量の隕石衝突は、太陽系が約45億年前に形成された後、惑星の軌道の変化が小惑星の軌道に影響を与えて不安定な状態になり、起きたと考えられている。飛来は地球や月にも及んだとみられ、アポロ計画で採取された月の石の年代測定などを基に、ピークは約39億年前と推測されてきた。しかし、惑星軌道の計算結果などとの矛盾もあり、議論になっていた。

 小池助教は「ベスタ以外の天体を調べ、仮説の立証を進めたい。太陽系初期の歴史の修正につながるかもしれない」と話す。東京大との共同研究で、論文は8月下旬に英国の学術誌に掲載された。(長久豪佑)


この記事の写真

  • 小池みずほ助教

上記の写真をクリックすると拡大して表示されます。

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

同じ日のニュースの記事
一覧