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コロナ収束願い、純米吟醸「鐘馗」 島根県内6酒蔵協力しブレンド
2020/9/14 20:58
新型コロナウイルス感染拡大の影響で需要が落ち込んでいる日本酒を飲んでもらおうと、島根県内の六つの酒蔵がそれぞれの銘柄をブレンドした純米吟醸を造った。コロナの早期収束への願いを込め、疫病を退治する石見神楽の演目にちなんで「鐘馗(しょうき)」と名付けた。収益の一部は県に寄付し、感染予防対策などに役立ててもらう。
桑原酒場(益田市)▽若林酒造(大田市)▽一宮酒造(同)▽富士酒造(出雲市)▽石州酒造(津和野町)▽池月酒造(邑南町)―が協力。桑原酒場の「扶桑鶴」や石州酒造の「華泉」など県内産の酒米を使った純米吟醸酒をブレンドし、アルコール度数を15度に調整した。ラベルには、疫神を撃ち払う神の鐘馗を描いた。
桑原酒場などによると、コロナの影響で繁華街に繰り出す人が激減し、日本酒の需要も低迷している。同社の4、5月の出荷量は前年同期と比べて半減。現在もコロナ前の状態には戻っていないという。需要を取り戻そうと、益田市の酒販店「金吉屋商店」が県内の取引先の酒蔵に呼び掛け、6酒蔵が賛同した。
8月下旬に桑原酒場の酒蔵で製造作業があり、各酒蔵の関係者が持ち込んだ銘柄をタンクに注いだ。桑原酒場の大畑朋彦社長(51)は「それぞれの銘柄の良さが組み合わさった深い味。日本酒に関心が薄い人にも飲んでもらいたい」と話している。
県内の酒店で販売している。精米歩合60%。1・8リットル入りは税抜き2728円、720ミリリットル入りは同1800円。金吉屋商店Tel0856(23)5465。(根石大輔)
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