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ライトスタンド、勝鯉の森で再現 広島市、旧市民球場跡から一部移設へ

2020/9/15
旧市民球場跡地に残されたライトスタンド。一部が勝鯉の森で再現される

旧市民球場跡地に残されたライトスタンド。一部が勝鯉の森で再現される

 広島市中区の旧広島市民球場跡地に残るライトスタンドについて、市がベンチの一部を跡地南側の「勝鯉(しょうり)の森」に移し、スタンドを再現した憩いの空間を設けることが14日、分かった。2022年度の整備を目指す。旧球場への思い入れが深い広島東洋カープのファンから活用を求める声が上がっていた。

 跡地に残るライトスタンドは幅35メートル、奥行き20メートルの階段状。このうち幅7メートルのベンチ3段分を勝鯉の森で活用する。ベンチ周りに赤い小型テーブルを配置し休憩できるようにするほか、旧球場の歴史を伝える説明板も置く。相生通り側と結ぶ新たな通路も設ける。

 広島一塁側応援団の相談役新藤邦憲さん(72)は「カープの苦しい時代や名場面を見続けてきたスタンド。再現してもらい、旧球場の歴史が語り継がれることは心からうれしい」と喜ぶ。

 カープの私設応援団の活動の場だったライトスタンドは「旧球場の象徴」と存続を求める市民やファンの声を受け、2010年の球場閉鎖後も市が現地に残していた。一方で市は15年、跡地でのイベント広場整備に向け、スタンドの撤去方針を発表。それでもファンの間で存続と活用を求める声が根強く残っていた。

 この動きに並行し、跡地はサッカースタジアムの建設候補地に一時浮上。市のイベント広場整備計画は宙に浮き、結果的にスタンドも約10年間、野ざらしの状態が続いた。

 市は22年度、跡地に屋根付きイベント広場や飲食・物販施設を整備する方針。スタンドは「イベント開催の支障になる」とあらためて撤去を決めた一方、旧球場の歴史を未来に継承する方法を検討していた。

 市は20年度中に、勝鯉の森の整備を含め、跡地の再整備に当たる民間事業者を公募する。市都市機能調整部は「旧球場を懐かしむファンだけでなく、市民や観光客が気軽に使える施設にしたい」としている。(加納亜弥)

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  • ライトスタンドのベンチを活用し、スタンドの一部が再現される勝鯉の森

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