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Go To登録の宿、中国地方まだ5割 東京発着プラン18日発売

2020/9/17 23:07

宮島が見える広い客室が人気で、「Go To トラベル」の利用者が増えている「IBUKU」の1室

 政府の観光支援策「Go To トラベル」で東京発着のプランが18日正午から販売される。観光振興の期待が高まるが、中国地方で登録する宿泊施設は約5割にとどまる。大手旅行会社のツアーに組み込まれた大型旅館・ホテルが多く、小規模宿の動きは鈍い。背景には、値引き幅が大きな高級宿に消費者の人気が集中していることや、登録手続きの煩雑さがある。1兆円を超す事業の恩恵が一部に偏りかねない事態となっている。

 ▽大手中心 中小は苦慮

 観光庁総務課によると中国地方5県の14日時点の登録は1014社で、宿泊事業者の51%。「Go To」は旅行代金の35%がまず割り引かれる強力な支援策だ。しかしスタートから約2カ月たっても施設の登録は広がりを欠き、大手の旅館やホテル、中規模の高級宿が中心となっている。

 なぜ小規模な宿の登録が広がらないのか。背景には「Go To」の恩恵が二極化していることがある。

 「来年1月まで週末の予約はほぼいっぱい」。世界遺産の島・宮島を望む高級宿「IBUKU」(廿日市市)の中原一樹支配人(36)は喜ぶ。1泊の料金は1人当たり2〜4万円と高額だが、国と県の支援策を使えば半額以下になる点が人気の理由だ。宮島の老舗旅館の錦水館(同)の武内智弘社長(38)も「高級な部屋から予約が埋まる。Go Toのおかげで週末の稼働率はコロナ前の状況に戻った」と明かす。

 一方、もともとリーズナブルな施設への恩恵は薄い。1人1泊1万5千円程度の宮島のある旅館の50代役員は「稼働率は2割。厳しい状況」と打ち明ける。

 「個人事業主の施設には制度が複雑すぎる」と指摘する声もある。虚偽申請を防ぐため「Go To」に登録する宿は予約状況を第三者機関に提供する必要がある。家族経営などの宿にとってパソコンの予約システムの変更や、書類のやりとりの負担は重い。宮島で民宿を開く60代女性は「お客が国と県の支援策を併用した場合の計算方法も複雑。Go Toの登録申請は諦めました」と話す。

 10月から対象が、東京を含め全国に拡大する見込みの「Go To」。このままでは恩恵が大手や高級宿に偏りかねない。国は、このまま予算を使い果たす懸念があるため、中小向けの予算を確保する方針だ。ただ消費者の需要がどれくらいあるかは見通せない。

 日本旅館協会中国支部連合会広島県支部の有本隆哉支部長(53)は「このままでは体力が持たない宿も出てくる。政府の施策である以上、恩恵がもっと広く行き渡るようにしてほしい」と求める。(東海右佐衛門直柄)

 <クリック>Go To トラベル 新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ観光業界への国の振興策。関連予算は約1兆3500億円。国内宿泊、日帰りツアー代金の50%を支援する。7月下旬に35%分の代金割引から始まった。10月1日以降は残る15%分を地域共通クーポンとして受け取り、旅先や隣接都道府県にある飲食店、土産物店、観光施設などで使えるようになる。10月から対象に都民の旅行と都内への旅行が加わる予定で、その旅行プランの販売が9月18日に始まる。

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