人数緩和、悩む映画館 ドリンクだけなら全席可/食事伴う場合は50%継続
映画館やクラシックコンサートなど観客や演者が大声を出さないイベントの人数制限を19日から緩和する政府決定を巡り、広島県内の映画館が難しい選択を迫られている。映画館の収容率は定員の50%以内から全席可能となるが、飲食を伴う場合は条件付きになるためだ。ドリンクだけなら全席可能となる一方、食事を伴う場合は従来通り50%の制限が継続される。
八丁座とサロンシネマを運営する序破急(広島市中区)は、19日以降も50%を維持する。蔵本健太郎支配人(42)は「1席ずつ空けるのが定着し、シニア層も戻りつつある」と、当面は食事もドリンクも提供を続ける。福山駅前シネマモードも「できるだけ不安をもたずに鑑賞してほしい」と50%の現状のまま運営する。
109シネマズ広島は19日のみ全席で売り出し、ドリンクだけ販売する。20日以降は50%以内に戻し、食事も販売する。運営会社の東急レクリエーションの広報担当者は「売店での食事販売は映画館の特色でもあり、大きな利益でもあるため」と話す。広島バルト11とT・ジョイ東広島のホームページでは、食事は禁止、ドリンクはOKとの注意書きを付けて全席販売している。
政府の飲食条件付きの方針を受けて全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)から広島県などの組合に通達があったのは16日。すでに100%を想定してチケットを売り出していた映画館の中には、急きょ販売をストップするケースもあった。
広島交響楽団を運営する広島交響楽協会(広島市中区)は、すでに前売りを販売している11月上旬までの公演については、50%を上限としたままで開催する予定。今後売り出す公演については、全席を発売する方針だ。同協会幹部は「県や市と協議し、コロナ対策をより万全にしたい」と話している。
大きな歓声や声援が想定されるライブハウスなどについては、従来通り50%までの制限が維持される。(里田明美、久行大輝、西村文)
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