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パソコンにうその警告 「サポート詐欺」被害後絶たず

2020/9/19
被害に遭った男性のパソコンに突然表示された「サポート詐欺」の画面(画像の一部を修整しています)

被害に遭った男性のパソコンに突然表示された「サポート詐欺」の画面(画像の一部を修整しています)

 パソコン画面にウイルス感染の警告を出し、対策ソフトの名目などで金銭をだまし取る「サポート詐欺」の被害が後を絶たない。広島県内で1〜8月、県警に届いた相談は114件で、昨年1年間の120件に早くも迫る。県警は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で自宅でインターネットを利用する人が増えているのも一因とみて注意を呼び掛けている。

 サポート詐欺は特殊詐欺の一つで、2016年ごろから全国的に被害が相次ぐ。県警サイバー犯罪対策課によると、県内の相談件数は16年は20件だったものの、17年は71件、18年は63件、19年120件と増加傾向にあり、今年は8月末時点で既に114件に上る。

 被害に遭った広島市内の60代男性が中国新聞の取材に応じた。5月に自宅のパソコンで外部サイトを見ていると突然、「注意!!」「この重大な警告を無視しないで」との画面が出現。消そうとキーボードなどを操作したが機能せず、強制終了で電源を切っても変化はなかったという。

 男性が画面に出ていた番号に電話をかけると、サポートセンターの職員を装った男が片言の日本語でウイルス感染の可能性があると説明し、遠隔操作で男性のパソコンに侵入。技術者をかたる別の男が「修復にはアプリを入れる必要がある」として約20万円分の電子マネーの購入を求めた。

 男性は詐欺を疑ったが「早くしないとパソコンが壊れる」とせかされ、コンビニで電子マネーを購入。パソコン上のメモ機能に電子マネーの番号を入力すると全額をだまし取られた。

 その後も「別のアプリが必要」などと電話は続き、再びコンビニで購入しようとした際、店員の勧めで県警に相談し、詐欺と発覚した。男性は「矢継ぎ早に金銭を要求され、不安をあおられた。パソコンが人質に取られている感覚だった」と当時の心境を語る。

 全国から同様の相談が相次ぐ国民生活センター(相模原市)は「指定の番号に絶対に連絡しないで」と強調。「実在する社名やロゴを画面に使うなど手の込んだケースもある。『遠隔操作』『電子マネーでの支払い』との文言が出たら詐欺を疑い、インターネットで同種の事案を調べたり、専門機関に相談したりして冷静な対応を」と求める。

 県警によると、サポート詐欺のほか、ネット上での誹謗(ひぼう)中傷やネットオークション、不正アクセスなどのサイバー犯罪全体の相談件数も増加。5〜8月は月400件台で、昨年より月100件程度多い。同課の久保裕史次席は「少しでも不審な点があればすぐに警察に相談をして」と話す。サイバー110番、電話082(212)3110。(浜村満大)


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