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矢吹鐡也さんと平野俊彦さんが同時受賞 福山ミステリー新人賞

2020/10/9 22:59
矢吹鐡也さん(左)と平野俊彦さん

矢吹鐡也さん(左)と平野俊彦さん

 福山市の「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」の第13回受賞作が9日発表され、東京都在住の会社員矢吹鐡也(てつや)さん(年齢、本名非公表)の「依存」、東京都八王子市の東京薬科大教授平野俊彦さん(64)の「報復の密室」の2作が同時受賞した。応募70点から、福山市出身のミステリー作家島田荘司さんたちが選んだ。複数作品の受賞は第3回以来10年ぶり。

 「依存」では、長男の高校進学を機に結婚したシングルマザーが、通り魔事件で夫を亡くす。長男の部屋で凶器を見つけ、かばおうと出頭。週刊誌記者が予想外の事実を暴く。「報復の密室」は、薬科大の教授が娘の死の真相を追う。平野さんが実験中に着想したトリックから物語を膨らませたといい、薬学や遺伝子の知識を織り交ぜて描く。

 市役所でこの日会見があり、受賞した2人と島田さんはリモート参加した。矢吹さんは「家族や友人の支えで執筆を続けられた。ホラーなどのジャンルも書いていきたい」。平野さんは「多くの読者を驚かせるのが夢だった。薬学の知識を生かし新たなミステリーを創る」と意気込んだ。

 同賞は市などでつくる実行委員会の主催。島田さんは「(2作とも)巧みな演出で結末の驚きに導く。本格ミステリーの振興に大いに貢献してくれると確信している」とたたえた。来春に市内で表彰式があり、作品は講談社から出版される。(吉原健太郎)

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