地域ニュース
荒井良二さんインタビュー 「緊張抜け出す仕掛け必要」
2020/10/14 9:36
絵本作家の荒井良二さんにホスピタルアートへの思いを聞いた。
―なぜ旅をテーマにしたのですか。
もし俺が子どもで入院中だったら、何が一番したいかなって考えた。旅、だと思った。
入院中の子どもたちは、治療で痛かったりつらかったりする。友達と遊んだり、遠くへ出掛けたりすることもできず、我慢しなくちゃいけないことが多いんじゃないかな。でも、絵を眺めて、その世界に入り、冒険の続きを頭の中で考える。そういう楽しみ方の「旅」があると伝えたかった。
―所々にゾウのバスが出てきますね。
ゾウバスは、「たいようオルガン」(偕成社)という絵本の主人公。スタート地点もゴールもない。どこで乗ってもいいし、降りてもいい。子どもたちに自由に旅してもらう案内役なんです。
4日間の滞在中に入院中の子どもや医療スタッフの声を聞き、病棟の雰囲気を見ながら想像を膨らませていった。緊張した空気から抜け出すための仕掛けがいると思った。
―絵本とホスピタルアート、違いはありますか。
あまりないんですけどね…。ただ、兄が病院関係の仕事をしているので患者の思いやスタッフの大変さを知る機会がある。医療現場で、人の心を明るくする色の力を生かす手伝いをライフワークにしていきたい。
この絵を見て元気になってというんじゃない。違う世界へ飛んでいく時間をつくってもらえたらうれしいです。
あらい・りょうじ 56年山形県生まれ。日本大芸術学部美術学科卒。「たいようオルガン」でJBBY賞、「きょうはそらにまるいつき」で日本絵本賞大賞など。05年に「絵本の世界のノーベル賞」といわれるアストリッド・リンドグレーン記念文学賞(スウェーデン)を日本人で初めて受賞した。
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