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教育の情報化に冷や水 学校用PC談合疑い、広島県・市の検証急務

2020/10/14

広島県教委が入る県庁東館

 学校用のコンピューター機器の入札で発覚した受注業者による談合疑惑は、教育委員会が学校現場の情報化に注力してきた広島県と広島市が舞台となった。パソコンなどの購入に多額の予算を費やしてきただけに、冷や水を浴びせられた形だ。県と市は発注業務に問題がなかったのか、徹底的に検証する必要がある。

 県教委は近年、ICTを使いこなせる子どもを育てるための環境整備に力を注いできた。本年度は、県立高35校の新1年生に「1人1台」のノートパソコンやタブレット端末を保護者負担で持たせる取り組みを始めた。

 今回の談合疑惑では少なくとも2013年から、入札や見積もり合わせの金額を事前調整していたとされる。県教委によると、学校用コンピューター機器の購入費用は年によってばらつきがあるものの、多い年は数十億円に上るという。

 広島市教委も文部科学省の「GIGAスクール構想」のもと、19年度から市立小中学校の全児童生徒へのタブレット端末の配備を進めている。約10万台の導入で46億円超の予算を充てる計画だ。ともに巨額の公金を投じるだけに、談合で割高になっていないかの確認が急務といえる。

 県の物品電子入札を確認すると、7月以降の一般競争入札で、今回立ち入り検査された企業による応札がタブレット端末などで少なくとも3件あった。1件は予定価格と落札価格が同じ落札率100%だった。

 市は本年度、一般競争入札で7回、端末を調達した。このうち6回は応札が1社だけで、残る1回も事実上の単独入札だった。落札企業はいずれも、公正取引委員会から立ち入り検査をされており、落札率は全て99・9%を超えている。

 公取委による検査に、県教委や市教委からは「何が対象で、どのような調査がされているのか、現時点では分からない」などと困惑の声が漏れた。今後の推移次第で、情報化の工程表が大きく狂う可能性もある。(赤江裕紀、明知隼二)


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