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江の川氾濫、集団移転へ 島根県美郷町港地区、23年度にも

2020/10/16 22:54
町の担当者(左奥)から移転事業の説明を受ける港地区の住民

町の担当者(左奥)から移転事業の説明を受ける港地区の住民

 7月に島根県西部で江の川が氾濫した水害を受け、美郷町は被害に遭った港地区の住民の集団移転を、国の補助事業を活用して進める方針を決めた。港地区は2018年7月の西日本豪雨などで何度も被災しており、住民から移転支援の要望が出ていた。早ければ23年度にも移転を始める。

 町は15日夜、国土交通省の防災集団移転促進事業について初めて住民説明会を開いた。事業には5戸以上の移転戸数が必要で、現在の宅地の買い取りや移転先の造成などにかかる費用の原則4分の3を国が補助することを説明。今後、住民と協議して移転先を決め、事業計画をつくる。住宅団地の造成を経て、最短で23年度に移転するスケジュールを示した。

 説明会には6世帯11人が出席した。港自治会の屋野忠弘会長(78)は「住民の費用負担など簡単にはいかないが、一致団結して前に進めたい」と話した。町建設課は「説明を重ね、住民と合意形成を図っていく」としている。

 同地区は江の川の増水で支流の君谷川があふれる「バックウオーター現象」がたびたび発生。7月の水害では2年前に続いて3世帯が浸水被害を受け、同自治会が町に集団移転の支援を求めた。町は国交省や県に、事業の適用条件や補助対象となる経費について確認していた。

 国交省によると、中国地方での集団移転促進事業の活用は、1972年の豪雨災害に伴い益田市で11戸が移転したケース以外にないという。全国では2011年の東日本大震災や04年の新潟県中越地震の被災地で利用された。(鈴木大介)


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