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【激震 元法相夫妻公判】克行被告「買収リスト」消去依頼、「まずいもの消したい」 検察が業者調書朗読

2020/10/19

 昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で公選法違反罪に問われた河井案里被告(47)=参院広島=の第21回公判が19日、東京地裁であった。検察側は、夫で元法相の克行被告(57)=衆院広島3区=から依頼を受け、パソコンの「買収リスト」を消去したインターネット業者の供述調書を朗読。復元不可能な状態にするよう頼まれたとの供述内容を明らかにした。

 供述調書によると、業者は、案里被告陣営が車上運動員に違法報酬を払ったとの疑惑が報道された直後の昨年11月3日、克行被告から東京都内の議員宿舎に呼び出され「まずいものを消したい」と頼まれた。

 業者は近くの家電量販店で、完全に消去できるソフトを購入。同日、克行被告が議員宿舎、業者は克行被告の議員会館の事務所でパソコンのデータを消す作業を進めた。克行被告は焦り困っている様子だった。

 業者は翌4日に広島市へ移動。河井夫妻宅のパソコンのデータを削除した。同日中に東京へ戻り、議員会館の事務所のパソコンを確認すると、データの消去作業が完了していなかったが途中で中止したという。

 同12月にも業者は広島市に行き、両被告の後援会事務所のパソコンのデータを削除。公設秘書が同席していた。報酬として、克行被告が支部長だった自民党広島県第3選挙区支部から約82万円の支払いを受けた。

 初公判での検察側の冒頭陳述によると、業者らによるデータ消去後も、議員会館のパソコンには同じリストが記録された別のデータが残っていた。関係者によると、検察当局はこれらのデータを家宅捜索で押収。現金を渡した相手の名前や金額が記載されており、大規模買収事件の捜査が進展する突破口となった。

 この日の公判で検察側は、有権者への「電話作戦」を担当した元石川県議の供述調書も朗読。党本部から提供された団体名簿などを基に電話で投票を呼び掛け、亀井静香元金融担当相の事務所の協力も得たという。選挙運動が禁じられている投開票日も電話をかけるように克行被告から指示されたとし「選挙違反だと思う」と供述していた。


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【詳報・案里被告第21回公判】(10月19日)
 ネット業者供述調書<1>克行被告「流出したらまずいもの消したい」
 ネット業者供述調書<2>言われたようにロックを解除、無人の事務所へ
 元石川県議供述調書<1>案里事務所の全ては克行被告の指示の下で
 元石川県議供述調書<2>公明党に配慮した原稿に修正指示された
 元石川県議供述調書<3>亀井先生の支持者にも呼び掛けてくれた

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