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国勢調査100年、風呂敷にも歴史 保管の2人、曽祖母・祖父に思いを巡らす

2020/10/19
第1回国勢調査にちなんだ風呂敷を手に笑顔を見せる加藤さん

第1回国勢調査にちなんだ風呂敷を手に笑顔を見せる加藤さん

 広島市佐伯区の2人が、1920(大正9)年10月の第1回国勢調査にまつわる当時の風呂敷を保管している。祖父や曽祖母のゆかりの品とみられる。ことしは調査開始から100年の節目で、5年に1回の調査が20日を期限に進む。総務省統計局の統計資料館(東京)は「現時点で風呂敷の所蔵や記録はなく珍しい」と話している。

 佐伯区五日市1丁目の加藤史江さん(67)の風呂敷は縦75センチ、横65センチの絹製で緑と紺の2色。日本地図と神武天皇が描かれ「第一回国勢調査 大正九年十月一日」と記される。東広島市河内町の実家の蔵のたんすから見つかった。

 左上に「吉井」と刺しゅうがあり、旧姓が吉井の曽祖母コユキさんの遺品とみられる。コユキさんは材木商を営むしっかり者だったといい、調査員を引き受けていた可能性があるとみる。自身も調査員を10年以上務めた加藤さんは「先祖が関わっていたなら名誉なこと。風呂敷で調査票を包んで持ち運んでいたのかも」。統計資料館などに寄贈することも考えている。

 藤垂園の堀内茂子さん(72)方の風呂敷も絹製で同様のデザイン。大きさは縦45センチ、横40センチと、加藤さんの風呂敷より一回り小さい。祖父の林五六さんの遺品で、約30年前に母の故ユキエさんから譲り受けた。

 堀内さんによると、五六さんは1918年から5年間、久地村(現安佐北区)の村長を務めた。「何らかの形で初の国勢調査に携わったのかもしれない。祖父の記憶はほとんどないけど誇らしい」と笑顔を見せる。(石井千枝里)

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