大規模買収、自民に逆風【迫る衆院選 任期あと1年】<広島>
2020/10/19 22:45
2021年10月21日の衆院議員の任期満了が、1年後に迫った。中国新聞の調べでは次の衆院選で、中国地方5県にある20小選挙区に計52人が立候補する予定だ。自民党は19小選挙区に現職を抱え、残る広島3区では大規模買収事件で離党した現職に代わる立候補予定者の人選に動く。野党側は、9月にできた新たな立憲民主党を中心に各地で共闘を模索する。注目区を中心に、5県の現状をみた。
▽3区、野党「議席奪還」期す
「自由民主党」の掲示板にポスターを剥がした跡が生々しく残る。広島市安佐南区の幹線、国道183号沿い。掲げられていたのは広島3区の現職で元法相の河井克行氏(57)だ。妻が自民党公認で初当選した昨年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、6月に離党した。関係者は「掲示板ごと撤去してほしいとの声もある」と明かす。
現在は公選法違反の罪で起訴され、東京地裁で公判中の身。次の衆院選に向けた態度は今のところ分かっていない。起訴状によると妻への票の取りまとめを依頼し、地元の政治家や後援会員たち計100人に2900万円余りを配ったとされ、無罪を主張している。
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