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被服支廠再調査を公開 広島県、耐震費削減の可能性探る

2020/10/20 22:58
被服支廠内部のれんが壁のつなぎ目の強度を測る作業員=広島市南区(撮影・高橋洋史)

被服支廠内部のれんが壁のつなぎ目の強度を測る作業員=広島市南区(撮影・高橋洋史)

 広島県は20日、広島市南区に持つ市内最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」で進める耐震性の再調査を報道各社に公開した。れんが壁や地盤の強さを測り、保存のネックとなっている補強工法と費用を導くための基礎データを得る。

 公開したのは3号棟。委託先の車田建築設計事務所(中区)の作業員たちがれんが壁の両脇を削り取り、はめ込んだ器具で水平に圧力をかけて、耐震性を診るのに重要なモルタルのつなぎ目の強度を調べた。1階の地面を1メートル掘り下げ、鉄板と工具で2・5トンの荷重をかける地盤調査もした。

 県は再調査を14日に始めた。現存する4棟のうち県所有の1〜3号棟が対象で、今月中に現地作業を終える。得られたデータは14日に設けた有識者会議で評価してもらい、耐震化の有無を含む補強工法と費用の4パータンを年内に示す。

 県は2017年の前回調査で、震度6強の地震で倒壊か崩壊の恐れが高いとして、1棟当たりの耐震化費用を約28億円と算出した。当時はれんが壁をくりぬいたが、数値のばらつきが大きかったため、今回は手法を変えたという。(樋口浩二)


この記事の写真

  • 地盤の強度を確かめる調査で掘り下げられた被服支廠の1階部分(撮影・高橋洋史)
  • 削り取ったれんが壁に器具を挿入し、水平方向に圧力をかけてつなぎ目の強度を測る調査
  • 地盤の強度調査で地面を掘り返した3号棟の内部
  • 耐震性の再調査が公開された被服支廠3号棟の入り口

上記の写真をクリックすると拡大して表示されます。

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