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気鋭の指導者、腰据え育成 高校野球秋季中国大会、私立3校が山口県代表独占
山口県内の高校野球で私立校が勢力を伸ばしている。23日開幕の秋季中国地区大会には桜ケ丘、下関国際、宇部鴻城が県代表に選ばれた。三つの出場枠を私学が独占するのは現行制度になってから初めて。気鋭の指導者の下、腰を据えたチームづくりが特徴。夏の大会も5年連続で私学が制し、かつて「公立王国」と言われた状況が様変わりしている。
秋の県大会で32年ぶり3回目の優勝を飾った桜ケ丘。元NTT西日本硬式野球部監督で2017年に就任した前田克也監督(51)は「結果が出てほっとしている」と笑顔で話す。
社会人野球時代に培ったネットワークで関西方面を中心にクラブチーム出身者を勧誘。「生徒集めが使命の一つだった。一生懸命に練習し、力を付けてくれた」と目を細める。新チーム約40人のうち9割は県外出身者。広島市の中広中出身の2年棚橋虎太朗主将(16)は「監督の熱意に心を打たれて桜ケ丘に決めた」と力を込める。
県内では長い間、公立校がしのぎを削ってきた。夏の甲子園に県代表がそのまま出場できるようになった1975年以降、今夏の代替大会を含め46回の県大会のうち37回は公立校が頂点に立った。昭和後期から平成初めまでは宇部商が名をはせ、2000年代になると岩国や南陽工などが頭角を現した。
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