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錦帯橋の一帯 国重文景観へ 岩国市、計画に変更案 (2020年10月9日掲載)

2020/11/5 19:36
国重要文化的景観への選定を目指す錦帯橋周辺の岩国城下町

国重要文化的景観への選定を目指す錦帯橋周辺の岩国城下町

 岩国市が、錦帯橋と岩国城下町を中心とした錦川下流域を対象に文化財保護法に基づく「国重要文化的景観」への選定を目指している。風土と人々の生活などによって育まれた文化的景観を継承することを新たに盛り込んだ市景観計画の変更案をまとめた。30日まで市民の意見を募っている。

 変更案は同市の横山、岩国両地区について文化的景観を保存し、活用を図る区域に指定。錦帯橋を挟んで錦川の両岸に形成された城下町、江戸時代の絵図にも残る観光地としての風景や観光産業、水防林や石積など浸水対策のための構造物などを、地域の生活や生業を理解するために欠かすことのできない景観特性や特徴と位置付けた。

 錦帯橋や錦川からの眺めを阻害しないよう、建築物を周囲と調和した色彩や意匠とし、大規模工作物の設置を避けることなどを盛り込んでいる。現行計画も両地区の景観保護の基準を設けていたが、眺望を守る地点や意義付けを具体的に示し、開発する際は「城下町由来の町割りの継承を阻害しない」などの文言を加えるなど、より詳細に規定している。

 国重要文化的景観の選定には地元自治体の計画で景観の保護方針が示されることが条件となっている。市は変更案への市民の意見を踏まえた最終案をまとめた上で来年1月に開く市景観審議会を経て決定する。

 変更案は市ホームページなどで公開。意見は住所、名前、年齢、電話番号を明記して市公園景観課に郵送かファクス、メールで送る。同課☎0827(29)5162。ファクス0827(24)4207。(永山啓一)

<国重要文化的景観>
 人々の生活や生業、風土により形成された日本文化を理解するために欠くことのできない景観地のうち、都道府県や市町村の申請に基づいて国が選定する特に重要な地域。2004年の文化財保護法の改正により制度化された。現状を変更する場合、文化庁に届け出る必要がある。保存活用のための事業には国の補助がある。全国で65件を選定。中国地方では奥出雲たたら製鉄および棚田の文化的景観(島根県奥出雲町)と智頭の林業景観(鳥取県智頭町)の2件が選ばれている。

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