地域ニュース
河井夫妻買収疑惑 広島県議・市議12議員に現金持参 地検、少なくとも27人聴取(2020年4月3日掲載)
自民党の河井克行前法相(衆院広島3区)の妻案里氏(参院広島)が初当選した昨年7月の参院選広島選挙区を巡り、夫妻の秘書2人が公選法違反(買収)の罪で起訴された事件で、夫妻が公示前に少なくとも広島県議と広島市議の計12人に現金を持参していたことが2日、分かった。全て自民党の議員で、証言によると金額は1人10万〜50万円台。参院選で票の取りまとめを頼む趣旨だった疑いがあり、広島地検は幅広く任意聴取している。
中国新聞が3月26日から4月2日にかけて、参院選当時に現職だった県議64人と広島市議54人の全118人に、夫妻が現金を持参してきたかどうかを尋ねた。
県議は7人が、事務所などに現金入りの封筒を持って来たと認めた。うち4人は克行氏、3人は案里氏が持ち込んだとする。市議は5人で、いずれも克行氏の持参と答えた。時期は、統一地方選として県議選と市議選が実施された昨年春から同7月4日の参院選公示前までで、「当選祝い」などの名目だったという。
証言によると、12人の対応は割れた。県議1人、市議4人の計5人は現金を受け取り、現在も返していない。県議3人は受け取った後、昨年5月下旬までに夫妻側へ返した。残る県議3人、市議1人の計4人は受け取らなかったとした。
取材では、地検の任意聴取を受けたかどうかも尋ねた。少なくとも県議14人と市議13人の計27人が応じたと認めた。当時の党県連所属の県議、市議の3分の1に相当し、若手からベテランまでいる。聴取の内容は夫妻による現金持参や受け取りの有無、名目が中心という。
聴取を受けたとした議員のうち18人は、現金の持参と受け取りのいずれも否定した。ほかに、夫妻による現金の持参を認めながら、聴取は受けていないと主張した議員もいる。
案里氏は県内全域を選挙区とする参院選への立候補を昨年3月中旬に表明している。県議、市議への現金の授受が「当選祝い」の名目だったとしても、参院選での票の取りまとめを頼む趣旨があったとみなされれば、公選法が禁じる買収に抵触する可能性がある。
参院選では、自民党本部が1億5千万円を夫妻側に支出したことも判明している。落選した自民党現職の溝手顕正氏の10倍に上り、地検は案里氏の陣営の資金の流れについても解明を進めているとみられる。
▽事実関係説明を 広島大大学院の茂木康俊准教授(行政学・政治学)の話
有権者1人を買収するだけでも選挙の公平性が揺らぐのに、買収の対象となった議員数や合計額が大きく膨らむ可能性が出ており、立件されれば、悪質性が高い事件になる。広島県全体に政治不信が広がっている。河井夫妻も、現金を受け取った議員たちも、有権者に事実関係を説明する責任がある。 #河井夫妻秘書公選法違反事件
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