地域ニュース

河井克行氏、国会閉会後立件へ 買収容疑で検察当局、案里氏も(2020年6月4日掲載)

2020/6/4 9:26
河井克行氏(左)と案里氏

河井克行氏(左)と案里氏

 昨年7月の参院選広島選挙区で初当選した自民党の河井案里氏(46)と夫の克行前法相(57)=衆院広島3区=が広島県内の地方議員らに現金を配ったとされる買収疑惑で検察当局が、克行氏を17日の国会閉会後に公選法違反(買収)容疑で立件する方向で最終調整に入ったことが3日、関係者への取材で分かった。案里氏も同法違反容疑で立件する方針を固めたもようだ。

 【ダイジェスト】河井克行・案里夫妻 買収事件

 国会議員には国会開会中の不逮捕特権があり、検察当局は国会への逮捕許諾請求を視野に入れる一方で、在宅起訴も選択肢に入れて立件時期を慎重に検討してきた。政府・与党は17日までの今国会の会期を延長しない方針で、残りの会期では新型コロナウイルス対策の2020年度第2次補正予算案の審議が見込まれている。今後の窮屈な国会日程も念頭に、閉会を待って立件すると判断したとみられる。

 関係者によると、克行氏は案里氏の立候補が決まった昨年3月以降、選挙区となる広島県内の県議や市議、首長をはじめ、後援会組織を束ねる幹部ら計数十人にそれぞれ数万〜数十万円を渡した疑いがある。案里氏が現職2人に挑む激戦が見込まれる中、検察当局は票の取りまとめや支援拡大を図る趣旨で現金を配ったとみている。

 さらに、公選法が原則無報酬と定める陣営関係者に対しても、複数人に数十万円を渡すなどした疑いがある。被買収者は100人近くとなり、買収額は2千万円を超える見通しという。検察当局は、案里氏も一部の議員らに現金を配ったとの見方を強めており、立件方針を固めたとみられる。

 案里氏を巡っては、陣営が車上運動員に法定上限を超える報酬を払ったとされる公選法違反事件で秘書らが起訴されている。関係者によると、この事件で広島地検が今年1月に夫妻の自宅を家宅捜索した際、現金の配布先とみられる100人以上のリストを押収。検察当局はこのリストなどを基に議員や首長らの聴取を進めてきた。夫妻に対しても複数回の任意聴取をしており、夫妻は買収行為を否定しているという。

 <クリック>昨年7月の参院選広島選挙区 自民党本部が2議席独占を狙い、党広島県連が推す現職の溝手顕正氏に加え、県議だった河井案里氏を擁立。無所属現職の森本真治氏を含めた激戦となった。党本部は公示前、溝手氏陣営分の10倍に当たる1億5千万円を河井夫妻側に提供するなど全面的に支援。案里氏が当選し、6選を目指した溝手氏が落選した。関係者によると、案里氏陣営が車上運動員14人に法定上限を超える報酬を払ったとされる公選法違反事件の捜査で、1億5千万円の一部が違法報酬の原資になっていたことが判明している。

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

アーカイブの最新記事
一覧