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広島県府中町議が辞職 現金受領、各地で役職辞任・辞意(2020年6月30日掲載)

2020/6/30 23:24
繁政秀子氏

繁政秀子氏

 昨年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、前法相の河井克行容疑者(57)=衆院広島3区=から昨年5月に「安倍さんから」と言われて現金30万円を受け取った広島県府中町の繁政秀子町議(78)が29日、辞職した。同事件で、現金受領を公表した地方議員の辞職は初めて。

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 この日の町議会本会議で、繁政氏が26日に中村武弘議長に宛てて提出した議員辞職願を審議し、全会一致で可決した。中村議長によると、辞職願には理由は「一身上の都合」と記されていたという。

 繁政氏はこれまで、中国新聞の取材に、参院選公示前の昨年5月、克行容疑者の妻で参院議員の案里容疑者(46)が広島市中区に設けた事務所で、克行容疑者から白い封筒に入った現金30万円を渡されたと証言していた。いったん断ったが、「安倍さんから」などと安倍晋三首相(自民党総裁、衆院山口4区)の名前を出され、押し問答の末に受け取ったという。昨年の参院選で繁政氏は、案里容疑者の後援会長を務めた。

 広島県内では29日、河井夫妻の買収事件を巡って他の地方議員にも役職辞任などの動きがあった。

 克行容疑者から現金20万円を受け取り、後日返したことを明らかにした北広島町の宮本裕之町議会議長(61)は、町議会全員協議会で「町民に申し訳なく、政治的、道義的な責任を感じている」と述べ、議長を退く考えを示した。7月開会予定の町議会臨時会で辞任する見通し。

 現金30万円を受け取った呉市の土井正純市議(54)は、市議会議会運営委員会の委員長と所属会派の幹事長を辞任した。10万円を受領した安芸高田市の青原敏治市議(69)は、予算決算委員長を退く意向を議会事務局に伝えた。

 安芸太田町の矢立孝彦町議会議長(67)は、町議会全員協議会で、検察の事情聴取に応じたことを明らかにした。矢立氏はこれまで中国新聞の取材に聴取の事実はないと否定していた。非公開で開かれた全協の出席議員によると、検察当局からの事情聴取を認めた。

 買収事件を巡って同県内の首長は、150万円を受け取った三原市の天満祥典市長(73)が今月末での辞職を表明。20万円を受け取った安芸太田町の小坂真治前町長(71)も4月に辞職した。一方、60万円を受け取った安芸高田市の児玉浩市長(57)は続投の意向を表明している。

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