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【激震 前法相夫妻起訴】安芸高田3市議が辞職 現金受領の前正副議長ら【動画】(2020年7月18日掲載)
昨年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、前法相の河井克行被告(57)=衆院広島3区=から現金10万〜20万円を受け取ったと認めた安芸高田市議会前議長の先川和幸市議(73)、前副議長の水戸真悟市議(71)、前予算決算委員長の青原敏治市議(69)が17日、議員辞職した。同事件で、現金受領を認めた広島県内の地方議員の議員辞職は、辞職意向の表明を含めて5人となった。
3氏は同日、山本優議長(73)に議員辞職願を提出し、受理された。先川氏と水戸氏は提出後、市内で記者会見。先川氏が代表して辞職の理由を述べ「これ以上、市政運営や議会運営に混乱を生じさせてはならない。責任を重く受け止めている」と陳謝した。
青原氏は中国新聞の取材に対し「後援会に進退を相談し、身を引くべきだという意見が出た。私自身も同じ思いを持っていた」と辞職の理由を説明した。
3氏は6月26日の記者会見で現金受領を認め、今月3日に正副議長と予算決算委員長をそれぞれ辞任している。役職辞任から2週間後に議員辞職した理由について、水戸氏は「(市議会の新しい)正副議長、委員会構成が決まり、一区切りがついたため」とした。3氏とも、11月に予定される次の市議選への立候補については、現時点で未定とした。
6月の記者会見では、先川氏と水戸氏は昨年3月下旬、正副議長室で克行被告からそれぞれ20万円と10万円が入った封筒を渡され、受け取りを断り切れなかったと説明。現金は使わず保管し、検察に証拠品として提出したと明かした。
青原氏は、昨年6月、自宅で克行被告から妻案里被告(46)=参院広島=のチラシが入った封筒を差し出されたと説明。「中身は確認せず参院選後に燃やした」とした上で、検察から10万円が入っていた証拠があると伝えられ、受領を認めたとした。
同事件では、現金30万円を受け取った広島県府中町議の繁政秀子氏(78)が6月下旬に議員辞職。20万円を受け取った同県北広島町議会の宮本裕之議長(61)も今月15日、議員辞職する意向を表明している。(和泉恵太)
▽市議補選はなし 11月改選
市議3人が同時辞職した安芸高田市議会(定数18)は11月に改選を控えているため、現時点では補選を行う条件を満たしていない。
市議の任期満了は11月末。同市では大規模買収事件で現金受領を認めた前市長の辞職に伴う市長選が、8月2日告示、9日投開票の日程で予定されている。市選管によると、公選法の規定で市議の欠員が生じた後に市長選がある場合は同時に補選を行うが、今回は任期満了まで6カ月を切っているため適用されない。
通常は欠員が定数の6分の1を超えた場合に補選が行われ、同市議会では4人以上の欠員が条件となる。仮に欠員が定数の3分の1を超える7人に達すれば、残りの任期に関係なく補選が行われる。
市議選は11月8日告示、15日投開票の日程。次回から定数が2減の16となる。(和泉恵太)
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