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揺らぐ福山駅北口再開発 JR西の代案に経済界も注目
福山市とJR西日本が福山駅南北の土地を交換し、JR西が北口に複合施設などを整備する計画が揺らいでいる。JR西が8月にホテル機能の撤回を市に申し入れたのに対し、枝広直幹市長が市民の納得が得られる代案をJR西が示さない場合、土地交換を取りやめる可能性に言及したためだ。北口の再開発は枝広市長の公約「駅前再生」の重要施策の一つ。交通混雑という長年の懸案もある中で着地点をどう見いだすか注目される。
枝広市長は10月下旬の定例記者会見で、JR側からホテルを除いたより良い計画の提案を待ち、来年3月末までを期限に再協議すると説明した。「土地交換が前提か、ゼロベースか」との記者の質問に「後者に近い」と答えると、記者席がどよめいた。提案の中身次第で土地交換を白紙に戻す可能性を示唆する発言だったからだ。
JR西がホテル機能の撤回などを市に申し入れてから既に2カ月余。枝広市長の踏み込んだ発言は、JR側から十分な代案が示されないことへの「いら立ちの表れ」とみる向きもある。
北口にホテルなどが入る複合施設と立体駐車場を整備する計画は2018年11月、JR西が市に提案した。当時、市は北口の交通混雑の解消や南口から北口へ人の流れを呼び込む方策を検討。にぎわい創出や機能性の観点から、専門家や市民の意見も踏まえてJR案を受け入れた。翌19年7月、20年度中に土地交換する協定をJR側と結んだ。
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