「外出禁止などの対応を」 米軍岩国基地11人感染、住民ら不安の声 新型コロナ
2020/11/12 20:56
米軍岩国基地(岩国市)で、基地関係者11人が新たに新型コロナウイルスに感染し計27人になったことが判明した12日、近隣の住民や市内の繁華街の飲食店経営者たちは不安の声を上げた。市は、基地に感染拡大防止の徹底や、適切に感染経路などの情報を提供するよう申し入れた。
「11人とは驚いた。どんどん基地内の感染者が増えている」。基地に隣接する旭第一自治会の江波三郎会長(75)は不安がる。地元では多くの米軍関係者が街中を出歩き、店舗にも入る。「基地で働く日本人も多い。住民にも感染が広がるのではないか。外出禁止などの対応を早くしてほしい」と求める。
基地側が出す情報が限られていることを疑問視する声も多い。市民団体「愛宕山を守る会」の岡村寛世話人代表も「米軍はこれまでも軍の運用を理由に情報をほとんど出してこなかった。対策が取られているのかどうかが見えない」と苦言を呈す。
繁華街では今後の客入りを心配する声も。麻里布町の飲食店経営女性(34)は「客の半分が基地関係者。外出禁止になれば経営がとても厳しい。客が戻り始めていたところだったので残念だ」と声を落とす。
岩国市はこの日、基地政策課長が、感染拡大防止対策の徹底や行動履歴などの情報提供を基地に電話で要請した。さらに、新型コロナの対策本部会議を開いて情報を共有。木原真弓保健担当部長は「今の段階では分からないことが多い。県の保健所とも連携して市民を守りたい」としている。(永山啓一、有岡英俊、坂本顕)
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