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【案里被告第25回公判 弁護側被告人質問詳報】参院選巡る情勢<3>県連は溝手先生、県連に突き放されました
弁護人 ご主人の克行氏も出てみなさいと言ったか。
被告 はい。主人は、私の政治的な素質というか。主人自身が政治家で私にどの程度素質があるかよく分かっています。主人は「あんたは政治の子。続けないとだめだ」と言っていました。国政のチャンスをぜひやりなさいと。
弁護人 「最後」とはどういう意味か。
被告 あのう一生懸命取り組んで、だめなら政治を引退しようと思っていました。
弁護人 広島県政の停滞、閉塞(へいそく)感を感じていたからか。
被告 そうです。
弁護人 素人的だが、県連も自民党、本部も自民党。考え方が対立して、一致しない。案里さんを公認して対立があったが、そのへんの調整は。
被告 一昨年秋に話があって、私の公認が翌年3月でした。その間、党本部が県連と調整されたと聞いています。
弁護人 結局調整はうまくいかず。
被告 そうです。
弁護人 結論は。
被告 結論は、県連は溝手先生、一方で党本部は河井をやりたければやってくれということで、県連に突き放されました。
弁護人 県連は案里さんを組織として(支援)しない。
被告 はい。そうです。
弁護人 具体的な話では、例えば県連は一切を拒んでいた。県連と従来付き合いがあった組織団体から推薦を受けられない。
被告 はい。
弁護人 そのことの率直な受け止めは。
被告 率直には、極めて限定的な影響にとどまると思いました。
弁護人 なぜ。
被告 主人の国政を手伝い、自民党の組織運動に関わってきて問題を常々思っていました。推薦を出しても形骸化を熟知していました。
弁護人 具体的には。
被告 団体推薦は、団体に任意加入している政治連盟が出しています。団体に任意加入している一人一人まで候補者を浸透させて、投票を促すことは憲法違反になります。
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