地域ニュース

唯一の陸路、住民に不安 上関大橋、長島では臨時船運航

2020/11/15 23:00
長島と室津を結ぶ町の臨時便

長島と室津を結ぶ町の臨時便

 山口県上関町の上関大橋で約20センチの段差が見つかってから一夜明けた15日、長島は本土とつながる唯一の陸路が通行止めのままとなり、約1400人の住民に不安が広がった。夜に緊急車両だけ通れるようになったものの、生活や仕事への影響は計り知れない。

  【写真】上関大橋にできた段差

 「大変じゃ」「考えられん」。14日夜、現場に集まった住民は本土側の室津で跳ね上がった橋桁や破断した金属製の欄干を見て、驚きをあらわにした。農業の鈴木丈夫さん(60)は「長島へ野菜を運べん。早く原因を突き止めてほしい」と困り顔だった。

 町はすぐに長島と室津を結ぶ臨時の船便を用意した。15日は午前6時から午後10時まで、臨時便が繰り返し往復した。始発便に乗って室津の職場へ向かった50代パート女性は「代替の船はありがたいが、通行止めが長引けば食料の確保がどうなるか」と心配していた。

 長島では大橋を不安げに眺める住民も少なくなかった。会社員女性(53)は「月曜から周防大島町への通勤が大変。高齢者が多い地域だけに困る」と頭を抱える。町の高齢化率は6割近い。パートの高橋和子さん(75)は「水や電気に影響がないのは幸い。早く復旧してほしい」と話した。

 柏原重海町長は「まさかこんなことが起こるとは。県が方向性を出すまで、町民の足をしっかり確保し、寄り添っていく」と述べた。

 長島で商売する業者も先行きを不安視する。町名産のてんぷら店「上関水産」を営む原田博之さん(90)は「油や調味料を町外から調達している。このままでは商品の出荷もできない」と嘆いた。(堀晋也)

【関連記事】

山口の上関大橋に段差20センチ、車衝突 全面通行止め

三次市の国道183号寿橋に穴、全面通行止め 市中心部への幹線道路

東広島呉道路30メートル高架から転落か、男性死亡 8月にも同じ高架で転落【動画】


【関連リンク】

【緊急】上関大橋の通行止め(上関町HPより)

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

同じ日のニュースの記事
一覧