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【激震 元法相夫妻公判】「過去の衆院選でも現金」 検察側、克行被告の後援会関係者10人の調書朗読

2020/11/19 22:53
河井克行被告

河井克行被告

 昨年7月の参院選広島選挙区の大規模買収事件で、公選法違反罪に問われた元法相の河井克行被告(57)=衆院広島3区=の第11回公判が19日、東京地裁であった。検察側が、克行被告から現金を受け取ったとされる後援会関係者10人の供述調書を朗読。全員が、妻の案里被告(47)を当選させる目的の現金だったと認め、一部は克行被告が立候補した過去の衆院選でも金を受け取ったと供述していた。

 後援会副支部長の男性の調書によると、男性は昨年5月25日、克行被告に「参院選に案里が出るからよろしく」と言われ、「車代だから」と5万円入りの茶封筒を差し出された。違法な金と思ったが、克行被告の顔を立てて受け取った。

 男性は、克行被告が当選した12、14、17年の衆院選の前にも5万円をもらったという。「克行被告が高慢な態度で、選挙を手伝うメンバーにありがとうも言わない。メンバーをつなぎ留めるため、飲み食いさせなければいけなかった」と釈明。「選挙はもうこりごり」とも語っていた。

 別の後援会幹部の男性は昨年5月18日に10万円を受け取ったと説明。親戚や友人の名前を書いた後援会入会申込書を案里被告の事務所に提出し、公示日には選挙ポスターを貼って回ったという。12、14、17年の衆院選でも各5万円を受け取ったと打ち明けていた。

 別の後援会支部の男性も昨年5月20日に克行被告から5万円を受け取り、14年の衆院選前にも5万円を渡されたと供述。「新聞記者をしていたので、違法と分かっていた。断ると地域の要望活動にも影響が出ると思った」などと釈明した。他の7人も違法性の認識を認めた。現金を返したのは10人のうち、4人だった。

 克行被告が現金を渡したとされる100人のうち、51人が後援会の関係者。当初は全員を証人尋問する予定だったが、今月16日に弁護側が32人の供述調書の証拠採用に同意。32人については証人尋問はなく、検察側が法廷で調書を朗読する。弁護側は内容の信用性を争う方針とみられる。

詳報・克行被告第11回公判
 後援会副支部長の男性A 12年と14年、17年の衆院選で5万円を受け取った
 後援会支部長の男性B 返す立場にはないのでもらった
 後援会支部事務局長の男性C こんな汚い、大義のない金をもらうわけには…
 後援会支部事務局長の男性D 克行さんに怒りがこみ上げてきた
 後援会副会長の男性E 選挙はこりごり、関わらない
 地域団体役員の男性F 返す機会がなく5万円は生活費に使った
 後援会支部長の男性G 関係を悪化させてはならないと思い返すのをやめた
 後援会支部員の男性H 5万円のことは後ろめたくて手帳に書いていない
 後援会支部副支部長の男性I 14年衆院選で克行さんの父親から5万円をもらい返した
 後援会支部事務局長J 克行さんには説明責任を果たし謝ってもらいたい

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