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ポンプの稼働、AIで効率化 福山市上下水道局が計画
2020/11/23 21:20
福山市上下水道局は、浄水場から配水池まで水を送るポンプの稼働に人工知能(AI)を活用する計画を進めている。AIの予測を基に、水道の供給に支障がないと判断すれば電力消費が高まる時間帯を狙ってポンプの稼働を調整する。電力会社から数百万円単位の報酬を得るとともに、将来的には省人化にもつなげる。
AIは過去3年分のデータや天候などに基づいて、24時間先までの水の需要を予測。必要なポンプの稼働台数や、ポンプを停止するタイミングを提案する。提案を参考に、浄水場の職員がポンプを稼働させる。
市上下水道局によると、ポンプでの配水には大規模な電力を使う。工場の稼働や家庭での冷暖房の使用などで電力消費が多い日中のポンプ稼働を避ければ、電力会社の負担減につながる。さらに電力会社との契約で、電力消費が高まる時間帯にポンプを停止すれば、1回ごとに数百万円単位の報酬を受け取れるようになるという。
市上下水道局は、JFEエンジニアリング(東京)、福山市立大との産学官の共同研究として、8〜9月に実証実験を行った。中津原浄水場(配水能力1日10万トン)と千田浄水場(同約4万6千トン)で、AIの予測と実際の需要量が約95%一致。期間中に電力会社から電力使用の抑制を要請された際、3回にわたりポンプを3時間停止しても、家庭などへの水の供給に支障はなかったという。
市上下水道局は2021年度からの本格導入を見込み、2カ所以外の浄水場での運用も計画する。水づくり課の越智奏(のぶる)課長は「ポンプの稼働はこれまで、職員の経験に頼る部分が大きかった。AI活用の効果を今後も検証していく」と話している。(川村正治)
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