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英BBC「100人の女性」に安芸津の杜氏今田さん 継承と新風「SAKE」発信

2020/11/26 0:36

「今年の100人の女性」に選ばれて笑顔を見せる今田さん(東広島市安芸津町)

 英BBC放送が発表した「今年の100人の女性」に選ばれた今田美穂さん(59)は、女性杜氏として伝統を継承しながら、海外に日本酒文化を発信する姿勢が評価された。25日、今田酒造本店(東広島市安芸津町)で取材に応じ「奥深い日本酒の魅力をさらに世界へと広めるきっかけにしたい」と声を弾ませた。

 あまり使われない白麹(こうじ)で醸すことで瀬戸内の海の幸に合う味わいに仕上げた純米酒「海風土(シーフード)」、サタケ(同市)の最新精米機を使って造った日本酒「HENPEI」「GENKEI」…。「吟醸酒の父」と称される三浦仙三郎(1847〜1908年)や数々の広島杜氏を輩出した安芸津町から、日本酒に新風を送り込んできた。「この地にいるからこそ、技術革新を重ねて良い酒を追い求めてきた先人たちを常に意識する」と語る。

 家業の同店で酒造りに携わり始めたのは、1994年。明治大卒業後、百貨店などで働いたが、バブル崩壊の折に帰郷した。地元には命を懸けて酒に向き合う広島杜氏が多数おり、蔵や性別が違っても誰もが「造り仲間」として迎え入れてくれた。そんな彼らが造った日本酒に衝撃を受ける。「なぜ、こんなにキラキラした味になるのか」。いつしか憧れになった。

 しかし、なかなか思うような物は造れない。出来栄えに満足いかない酒でも売らなければ、翌年分が造れない。懇願して買ってもらったことも。「きつい時はあったけど苦労だとは思わなかった。だって、好きで造っているのだから」

 酒を仕込む冬は蔵から離れられず、女性や子育て中の親は働きづらい雰囲気もあったという。今はパートを含め同社の従業員は9人中5人が女性。「酒造業でも皆で協力すれば、働き方は意外と変えられる。女性が仕事を諦めずに活躍できる会社にしたい」。経営者と造り手、両方の立場で革新を続ける。(堅次亮平)

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