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11月の経路「会食」34% 広島市感染者分析、職場内も目立つ
広島市は2日、新型コロナウイルスの感染が再拡大した7月以降の感染経路や感染者の年代などの分析結果を公表した。感染者が急増した11月に最も多かった感染経路は「会食」で、34%を占めた。職場内での感染も目立っており、市は症状がある場合は出勤しないよう求めている。
7〜11月に感染確認した414例のうち、64%に当たる264例で感染経路を推定できた。うち家庭内の感染が最多の28%。職場内が20%、接待を伴う飲食店が16%と続いた。
感染が141例と急増した11月は107例で経路を確認。内訳は、会食の34%をトップに家庭内23%、職場内14%となった。飲食店やライブハウスなどでクラスター(感染者集団)を確認した7〜9月と異なり、感染拡大地域への往来や会食、職場を介した感染が目立つ。症状があり体調が悪いのに出社や会食したケースもあるという。
11月の感染者を年代別でみると、20代が30%と最も多く、30代も21%いる。一方、60代は6%、70代以上は4%で高齢者より若年層が増加傾向にあるという。
11月30日時点の感染者数は軽症または無症状が69人、中等症2人、人工呼吸器を装着した重症者3人。また、同月27日時点の10万人当たりの患者数は39・1人で、全国20政令市のうち新潟、岡山市に続いて3番目に少ない。最多は大阪市の354・3人。
3月6日に市内で初めて感染確認されて以降、累積の感染確認者は500人を超えた。市は現在の状況について、10月下旬に始まった「四つ目の山」にあるとする。会見した阪谷幸春・保健医療担当局長は「県内の病床に余裕はあるが、重症患者が増えれば、限られた医療スタッフが逼迫(ひっぱく)する可能性がある。早期発見と早期治療がとても重要になる」と危機感を強め、市民一人一人の対策徹底をあらためて求めた。(久保田剛)
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