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【尾道百景 レトロなまち】<福助通り>笑み誘う、かみしも姿(2003年4月16日掲載)
2020/12/3 18:04
大きな頭にまげを結び、かみしも姿で、きちょうめんに正座する福助が、春の心地よい風で静かに揺れている。市役所に近い中浜通り。商店の軒先に掲げられた愛きょうある姿が、行き交う人たちの笑みを誘う。
商都・尾道を代表する問屋街だった通りの一角には5年前まで、戦前は、足袋で知られる福助(本社大阪市)の中国地方の総代理店だったという建物が立っていた。壁には、しっくいなどで造った浮き彫りの福助看板が掲げられていた。大正末期のものとされ、大きさは縦1メートル、横2・4メートルもあった。
軒先の板は、老朽化で建物が取り壊された際に、「ここを福助通りにしよう」と町内会で作った。「大看板は、この町の名物だった」と、通りで菓子店を営む高野光雄さん(64)は振り返る。
江戸時代から福を招くといわれた福助が、総代理店の「代理」として人々に親しまれている。
【尾道百景 レトロなまち】
<住吉浜>繁栄語る問屋の帳場(2003年4月1日掲載)
<旧商工会議所>商都の薫り 風格今も(2003年4月3日掲載)
<老舗旅館>心癒やす、木の温もり(2003年4月4日掲載)
<福助通り>笑み誘う、かみしも姿(2003年4月16日掲載)
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