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書き入れ時、流川悲痛 時短「仕方ない」「もう休めない」

2020/12/10 23:16

広島市内で感染者が急増し、閑散とする中区流川・薬研堀地区=10日午後7時38分。画像の一部を修整しています(撮影・天畠智則)

 広島県が新型コロナウイルス感染防止の集中対策案をまとめた10日、広島市内の飲食店に不安と戸惑いが広がった。12日から来年1月3日までの期間中、市内の飲食店に対し、休業や酒の提供時間短縮などを要請する内容。師走の書き入れ時、売り上げへの打撃は大きい。「第3波の中、仕方ない」「もう休業要請には応じられない」。各店から悲痛な声が上がった。

 中四国最大の歓楽街、流川・薬研堀地区(中区)。「この狭い店で、アクリル板で仕切ったり、1メートル以上の間隔を空けたりするスペースはない」。スナックを営む女性(52)はため息をついた。カウンター7席ほどの店内。席が埋まったら客にカラオケを控えてもらうなど工夫して営業してきた。

 県は、座席の三方をアクリル板で仕切るといった飛沫(ひまつ)感染予防対策を取れない市内の店に、期間中の休業を要請する方針だ。この女性は「何もしなくても家賃はかかる。十分な補償がなければ年の瀬に休めるわけがない」。

 今月に入って市内で感染者が急増し、忘年会を見送る企業は多い。地区の人通りは例年に比べてまばらだ。キャバクラの店長男性(29)は「マスク着用をしつこく求めると、数少ない客を失いかねない」と嘆いた。

 集中対策ではさらに、酒を提供している市内の飲食店に対し、来週中に提供時間の短縮要請を始める。市民には、できる限り外出を減らすよう求める。既に感染予防対策を講じている店も不安を募らせる。

【グラフ】広島県の新型コロナウイルス感染者数と医療提供状況


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 小料理店「民芸割烹(かっぽう) 藤」は、アクリル板や換気扇の設置などに取り組んできた。店主の白根光義さん(60)は「人出はさらに減るだろう」と声を落とした。

 8月に休業したビアホール「ビアローゼン」は、忘年会シーズンに合わせて11月下旬に営業を再開したばかり。福田信太郎店長(38)は「できる対策は全てやっている。これ以上客が減ると、県の要請にかかわらず再休業も考えないといけない」と表情を曇らせた。(藤田龍治) 


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