広島市民病院で5人感染、救急搬送や手術中止 新型コロナ
広島市は16日、広島市民病院(中区)の職員3人と患者2人の計5人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。感染拡大防止のため同病院は15日夕から、体調に特に注意が必要な妊婦たちを除き、救急搬送の受け入れを中止。16日の手術も見送った。再開の時期は未定。一般外来と自家用車などで訪れる救急患者は受け入れている。
同病院によると、12日に職員1人の感染を確認。この職員と接触のなかった入院患者2人と職員2人の計4人の感染も13〜15日に分かった。職員3人は軽症で発熱やだるさがある。患者2人は無症状。救急病棟の1フロアをコロナ患者専用にして2人を移し、新たに患者の院内感染が出た場合も移ってもらう。
感染患者2人がいたフロアは当面、新たな入院患者の受け入れを中止する。救急搬送は、周産期(妊娠22週から出生後7日未満まで)の患者だけ受け入れる。
16日までにPCR検査したのは、患者59人と職員41人の計100人。最初に感染が分かった職員と昼食を共にした濃厚接触者の職員8人は陰性を確認した。さらに、感染者と接触した恐れのある患者や職員の計約100人の検査を進めている。すでに5人とは別に複数の感染者を確認したとの情報もある。
同病院は、病床数約740床、医師や看護師たち約2千人が働く広島都市圏の基幹病院。1カ月に約500件の救急患者を受け入れている。救急搬送受け入れと手術の再開時期は、医師や看護師の感染状況などを踏まえ、17日朝にも判断するという。
同病院の山岡哲二総務課長は「感染者急増で他の基幹病院も逼迫(ひっぱく)する中、患者や家族、市民に心配をかけていることを重く受け止める。一刻も早く正常な診療体制に戻したい」としている。(新山創、猪股修平)
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