広島市へのGoTo停止 解約無料、出発の自粛要請【動画】
新型コロナウイルス対策の観光支援事業「Go To トラベル」で、広島県は16日、広島市を目的地とする旅行への割引適用が同日から一時停止になったと発表した。新規予約はできなくなった。予約済みの場合は23日出発分まで有効だが、24日以降は無効となる。広島市民が他地域へ旅行するケースは割引を停止しないが、利用自粛を呼び掛けている。解約はいずれも、26日までならキャンセル料が無料となる。
県は広島市での急速な感染拡大を踏まえて、GoToトラベルで、28日からの全国一時停止に先立つ対応を求めていた。県庁で記者会見した湯崎英彦知事は、政府が適切、迅速に判断したと歓迎。観光関連事業者に「感染拡大を抑え込んだ上で再開し、誘客に取り組みたい。今しばらく辛抱をお願いしたい」と訴えた。
広島市の先行停止は、16日、赤羽一嘉国土交通相が菅義偉首相たちと官邸で協議して決めた。地域限定の停止決定は札幌、名古屋、大阪3市、東京都に次いで5地域目となる。
政府は27日までの広島市到着分、出発分とも、解約を受けた旅行業者、宿泊施設には旅行代金の35%分を補償する。28日以降は全国一時停止と同様の扱いとし、来年1月11日まで継続する。この期間中の解約を受けた事業者への補償は代金の50%分に上げる。
全国ではほかに札幌市と名古屋市、大阪市を目的地とする旅行の割引を今月27日まで停止中で、東京都も18日から停止される。
広島県は12日から来年1月3日までを広島市での集中対策期間と定め、市民に外出や同居家族以外との会食などをできるだけ控えるよう求めている。市中心部の酒を提供する飲食店には、17日からの営業時間の短縮などを要請済み。GoToトラベルでは、旅行者が安心して観光を楽しめないなどとして、一時停止を13日に国へ提案していた。
リーガロイヤルホテル広島(中区)の広報担当者は「GoToトラベルで回復の兆しがあったのに残念。広島市内の感染が増え続けるとさらに厳しくなるので仕方ない」と受け止めた。市内の別のホテルの担当者は「対応を協議しなければならない」と話した。(畑山尚史、森岡恭子)
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