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鉄路の安全、深夜の努力 JR西、西条駅で作業公開
2020/12/17 21:01
JR西日本広島支社(広島市東区)は17日、東広島市のJR西条駅構内で線路の保線作業を公開した。作業員の働き方改善のため、来年春から終電を早める方針を示している同社が、実際の作業を知ってもらおうと実施した。
同社三原保線区や協力会社の計15人が、長さ150メートルの新しい鉄製レール2本を線路上に運び入れ、後日の取り換えのために固定する「取り卸し」をした。
午前0時半、貨物列車が通過する合間に準備開始。工事用臨時列車が2時に到着し、ゆっくりと進みながら1メートル当たり重さ約50キロの新しいレールを下ろしていった。作業員は「あと50メートル」「スピードを上げて」などと声を掛け合い、バールを使ってレールの位置を調整し、くいで固定。3時に作業を終えた。
線路の保守に関わる技術者は深夜業務もあり、年々減少。同社関連の作業員も10年前に比べ23%減ったという。
同保線区の藤田直樹区長(40)は「安全運行のため、日々限られた時間で業務に当たっている。作業時間を確保できれば工期短縮など効率化にもつながるので、終電繰り上げに理解を頂きたい」と話した。(高橋寧々)
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