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救急病院で相次ぐ感染者、医療にひずみ 新型コロナ

2020/12/17 23:44

広島市民病院で発生したクラスターについて説明する荒木院長=手前(撮影・大川万優)

 新型コロナウイルスのクラスターの発生が明らかになった広島市民病院。17日夕に記者会見した荒木康之院長は「救急の受け入れや手術ができず、多大なる心配と迷惑をお掛けし、大変申し訳ございません」と陳謝した。市内の他の救急病院でも感染が相次ぎ、急拡大する「第3波」は、市内の救急医療にひずみをもたらしている。

 広島市民病院によると、3日間で120〜150件の手術が中止となる見通しで、入院の受け入れも一部制限している。感染した職員に加え、2週間の自宅待機が必要な「濃厚接触」の職員も30人余に上り、人繰りが難しくなっている。

 荒木院長は「うち本来の救急機能を取り戻すことが他の病院にも県民にも一番いい。職員全員で頑張りたい」と強調。クラスターの原因究明は「非常に難しい」としながら、院内での職員の食事などが感染を広げた可能性もあるとした。

 この日は、市内の基幹病院の一つでも感染が明らかになった。24時間体制で救急患者を受け入れる広島赤十字・原爆病院。外来患者を含め広く検査を進め、現時点では救急など通常診療を続けられると判断した。古川善也院長は「多くの患者を受ける病院はクラスター発生のリスクが高まっている。芽が小さいうちに摘み取り、影響を最小限に抑えたい」と力を込める。

 さらに、救急を担う市内の他の民間病院でも感染が確認された。この病院では、けがで救急搬送された患者の感染が入院後に分かり、救急車の受け入れを止めた。理事長は「いろんな患者を受け入れる救急は感染の危険と隣り合わせになっている」と打ち明ける。

 進む市内の救急機能の縮小―。市医師会千田町夜間急病センター(中区)も、感染者の診察のため、軽症の急患を診る通常業務をストップしている。市内の別の救急病院の院長は「寒さの影響か、心筋梗塞や脳梗塞のほか転倒骨折で入院する高齢者も多い。これ以上救急機能が縮まると、うちの病院もパンクしかねない」と危機感を募らせていた。(衣川圭、田中美千子) 

【グラフ】広島県の新型コロナウイルス感染者数と医療提供状況

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