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安芸高田市、三セク決算また未報告 法令順守の認識軽く

2020/12/19 21:59

記者会見で謝罪する米村副市長(右)=18日

 地方自治法が義務付ける第三セクターの決算情報の市議会への報告漏れが、わずか9日の間に2件発覚した安芸高田市。最初に事案を公表した10日の記者会見に臨んだ米村公男副市長は「他に報告漏れはない」と言明しており、言葉の軽さが浮き彫りになった。

 市が18日夕に開いた緊急記者会見で報告漏れを明らかにしたのは、市が資本金の51・7%に当たる1550万円を出資して2019年4月に設立した「道の駅あきたかた」。同市吉田町に今春、開業した道の駅の指定管理者として運営を担っている。

 初の決算を20年3月の株主総会で公表したが、50%以上の出資を行う自治体に地方自治法が課した議会への報告義務が市にあることを認識する市担当部署の職員は一人もいなかった。報告義務がある出資法人は同社を含めて4団体あるが、米村副市長は「他の団体は継続して市議会に決算報告をしているが、『道の駅』社は今回が初の決算。そこまで気が回っていなかった」と述べた。

 財政課職員の指摘で不備を認識した市が市議会に関連資料を提出したのは15日。記者会見と全員協議会で経緯を報告する3日前だった。会見では「事態を軽視しているのでは」との指摘が相次ぎ、米村副市長は「今思えば、すぐに公表するべきだった。遅いと批判されても仕方ない」と釈明した。

 近隣では県民の森(庄原市西城町)の指定管理者だった庄原市出資の三セクが7月末、経営破綻した。取締役を務める同市幹部は破綻の兆候に気付いていなかった。地方自治法は、住民の代表である議会の経営監視の必要性を規定する。法の精神を理解して再発防止に努めないと、市民生活に影響を及ぼす致命的な失態につながりかねない。(和泉恵太)

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