地域ニュース

【駅伝】世羅5年ぶり男女V 男子は全国最多10度目 全国高校駅伝

2020/12/20 23:05
<左>通算10度目となる優勝のゴールテープを切る世羅男子の塩出<右>区間新の快走で7人を抜き去り、トップでゴールを駆け抜ける世羅女子のムッソーニ(いずれも撮影・山崎亮)

<左>通算10度目となる優勝のゴールテープを切る世羅男子の塩出<右>区間新の快走で7人を抜き去り、トップでゴールを駆け抜ける世羅女子のムッソーニ(いずれも撮影・山崎亮)

 師走の都大路を舞台にした全国高校駅伝は20日、京都市のたけびしスタジアム京都発着コースで開催され、世羅(広島)が5年ぶり2度目の男女同時優勝を飾った。第71回の男子(7区間42・195キロ)は2時間1分31秒で5年ぶりに制し、全国最多の優勝回数を10に伸ばした。第32回の女子(5区間21・0975キロ)は1時間7分13秒で5年ぶり2度目の制覇。

 【写真集】世羅5年ぶり男女同時V
 【電子号外はこちら】

 男子の世羅は5位でたすきを受けた3区コスマス・ムワンギが区間新の快走でトップへ。以後は仙台育英(宮城)の猛追をかわし、アンカー塩出翔太が大会歴代2位のタイムでゴールテープを切った。広島勢男子の優勝は1959年の西条農、64年の盈進と合わせ12度目。4位に倉敷(岡山)が入り、西京(山口)は26位、平田(島根)が43位、鳥取城北は44位だった。

 女子の世羅は1区山際夏芽が4位と好発進し、以後も8位前後をキープ。最終5区でテレシア・ムッソーニが区間新の走りで一気に先頭を奪い、逆転優勝を飾った。10位に興譲館(岡山)、15位に西京が入り、平田は25位、鳥取城北は42位だった。

 レース後の表彰式では、男女の世羅に文部科学大臣杯や優勝旗などが贈られた。(加納優)

 ▽地域の支えに「恩返し」

 逆境を乗り越え、世羅の男女が金字塔を打ち立てた。50回出場の男子は前人未到の10度目の優勝をつかみ、15回出場の女子は前評判を鮮やかに覆しての逆転優勝。「支えてくれる地域や卒業生の皆さんに恩返しを」と誓った選手の思いは最高の形で現実になった。

 「ピンチをチャンスに変えよう」。今春、新型コロナウイルスの影響で選手寮が閉鎖された時に全員で誓い合った。それぞれの実家で練習を重ねる中で、痛感したのは世羅の素晴らしさだった。学校近くに山道コースがあり、強力なチームメートが練習相手。何より、熱心に支えてくれる地域住民がいる。「自分がいかに恵まれているか。そこに気づけたと思う」と男子の新宅昭二監督は話す。

 人口約1万6千人。山里の小さな学校が高校駅伝界をリードしてきた理由がある。1947年の創部当時から地域住民が私財を投じて活動を支え、指導者と選手が期待に応えてきた。今年初めて実施したクラウドファンディング(CF)でも、卒業生や町民を中心に目標額を大きく上回る金額が集まった。町の誇りはコロナ禍でも揺らがなかった。

 昭和、平成、令和と3時代で頂点に立った学校は初めて。1、2年生中心の男子を軸に、「駅伝の世羅」は新たな黄金時代の扉を開けた。(加納優)

【特集】全国高校駅伝・世羅男子ヒストリー 出場大会の全記録


【関連記事】

世羅「史上最速」チームの挑戦 出場50回目、記録更新V狙う 全国高校駅伝男子

青学大監督・原氏も主将として活躍【世羅ヒストリー】

64年ぶり連覇 「神の領域」を更新【世羅ヒストリー】

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

地域スポーツの最新記事
一覧