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2万枚の思い出「再生」 広島・坂の小屋浦、写真洗浄グループが活動終了

2020/12/20 21:28
問芝さん(左)から受け取った写真を確認する宮崎さん(右)と新君

問芝さん(左)から受け取った写真を確認する宮崎さん(右)と新君

 2018年7月の西日本豪雨で甚大な被害を受けた坂町小屋浦地区で、泥で汚れた写真の洗浄に取り組んできたボランティアグループ「写真洗浄の会 あさがおの家」が1年余りの活動を終えた。被災者11人から預かった写真は計約2万枚。心を込めて一枚一枚きれいにし、思い出に寄り添った。

 グループは昨年10月に発足。お好み焼き店経営の佐渡忠和さん(68)=広島市西区=の呼び掛けで、同市在住者を中心とした6人が集まった。佐渡さんは店を営む傍ら、さまざまなボランティア活動に取り組んでいる。

 写真を水に浸し、指や筆を使って慎重に汚れを落とす地道な作業。佐渡さんたちは地区に借りた民家に随時集まり、作業を重ねた。新型コロナウイルス感染拡大を受け、3月からはそれぞれの自宅で取り組んだ。

 預かった約2万枚全ての洗浄を終え、今月9日、最後の一人に返却した。依頼したのは地区で暮らす保育士の宮崎友美さん(41)。グループに協力している問芝恭子さん(48)が地区内で営む電器店を訪れ、子どもの成長や家族旅行などを記録した749枚を受け取った。

 2階建ての宮崎さん宅は被災当時、1階に大量の土砂が流入し、全壊した。宮崎さんは泥からアルバムや写真立てを掘り出し、洗浄を依頼した。「思った以上にきれいに洗ってもらえた。思い出の写真はお金では買い戻せない」。一緒に訪れた小学2年の次男新(あらた)君(8)と喜び合った。

 佐渡さんは「土をかぶったまま放置された写真もあって心残りだが、地域の人に喜んでもらえたならうれしい」と活動を振り返った。(城戸昭夫) 

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