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入院待ち中死亡「画像診断なぜしない」 親族、診察の検証訴え

2020/12/20 23:01

 「なぜ早く入院させてくれなかったのでしょうか」。新型コロナウイルスに感染し、自宅待機中に亡くなった60代男性の親族の一人は、中国新聞の取材に応じ、悲しみを訴えた。「持病があってハイリスクなのに、どうして画像診断をせずに帰したのか知りたい」と声を震わせた。

 この親族によると、14日に県立広島病院を受診した時、男性は入院を希望し、荷物を持参していた。だが約2時間後に帰宅。14日の午後9時ごろに電話すると、男性は「動かなければ大丈夫」と話していたが「ハーハー」と荒い呼吸をしていた。15日朝、亡くなっているのを見つけた同居の家族は救急車を呼んだが、病院には搬送されなかったという。

 広島県健康福祉局の木下栄作局長は記者会見で、感染者の診察時の画像診断について「できるだけやっていただくお願いをしている」と説明したが、14日の診察ではしていなかった。親族は「せめて持病のある人を帰宅させる場合は、画像診断くらいはしてほしい。このまま改善策がなく、他の人が同じように亡くなるなら許せない」と、診察の在り方を検証するよう訴えた。

 新型コロナを診察している別の病院の医師は「基礎疾患のある人は特に急変の恐れがある。画像診断がすべてではないが、何らかの情報を得られたかもしれない」と指摘する。「病床に余裕があってすぐに入院できる状況ならば、こんな悲劇は起きなかったのではないか」と残念がる。

 19日時点の感染者数は1034人。陽性と分かった後に、入院や宿泊施設での療養を待って自宅などで過ごしている人は707人で全体の7割弱に上る。大半は広島市の感染者という。12月からの感染者の急増で、無症状や軽症の人が入院するか宿泊施設に入るかを決める「トリアージ」のための診察も滞っている。

 安佐南区の会社員女性(57)は、陽性と分かった30代の知人男性に診察の順番が回ってこず、保健所から指示がないことを憤る。「熱や筋肉痛で苦しみ、気管支炎の持病があるのにずっと放置されている。せめて安否くらいは確認してほしい」。感染者対応の迅速化を求める声は強まっている。(衣川圭) 

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