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【詳報・克行被告元秘書第8回公判】検察側の論告<2>

2020/12/22 3:27

 2 克行被告の政策担当秘書であった被告は、案里被告の選対本部を取り仕切っていた克行被告の右腕的存在であり、選対本部の実質的なナンバー2の立場にあったこと

 (1)被告は、03年以降、国会議員の秘書を務め、その中で09年には政策担当秘書の資格を取得し、15年以降、克行被告の政策担当秘書を務めていたところ、克行被告の下においては、例えば会報誌の校正を担当していた車上運動員の仲介役の男性と克行被告の間に入って調整を行うなど、克行被告とスタッフ等との間において克行被告の代理として適宜自らの裁量で判断しながら連絡・調整を行うような立場にあった。

 (2)そして、被告は、本件選挙においては

 ア 克行被告から事務長補佐に任じられ、事務長に選対本部会議における司会役をさせたり、事務長が作成した遊説の行程表の内容につき相談を受けたりして事務長をサポートしていたのみならず、事務長を遊説担当から外す件や事務長の名刺から事務長の肩書を外す件につき、克行被告から直接指示を受けてこれを本人に伝達するなど、選対本部の取りまとめ役である事務長よりも克行被告に近い立場にあって克行被告と事務長の間を調整し

 イ 自身の担当外の事項についても、克行被告から直接指示を受けて他のスタッフに指示・連絡等をする一方で、他のスタッフから対応方針を相談されたり作成資料の確認を求められたりする

などしていた。

 (3)選対本部で活動していた克行被告の公設第1秘書および会計担当者らは「被告は、選対本部のスタッフから、克行被告の意向を最もよく把握している克行被告の右腕的存在と認識されており、各スタッフから報告や相談を受けて対応していた」旨一様に供述しているところ、同供述は、前記(2)記載の事情とよく符合している。

 また、同供述は、「被告は、克行被告の指示する内容を的確に把握し、返事をするのも早かった。克行被告は怒りやすく、報告内容の言い回し等も気にする人であったが、被告は、克行被告が理解しやすいように報告していたと思う。私から見て克行被告の信頼が1番厚かったのは被告人である」旨の克行被告の公設第2秘書の証言、および、「被告は、何かにつけて克行被告に呼ばれており、また、克行被告に怒られることがなかったように思う」「被告のところに相談に来るスタッフは多く、私は、被告は他のスタッフからも一目置かれていると感じていた」旨の事務長の証言によっても裏付けられている。

 したがって、克行被告の公設第1秘書らの前記供述は、信用できる。

 (4)そして、以上を総合すると、被告は、案里被告の当選を目的とした組織である選対本部において、自身の担当外の事項に関しても、選対本部を取り仕切っていた克行被告から直接指示を受け、事務長や他のスタッフに指示・連絡等をするなど、正に克行被告の右腕的存在として克行被告に次ぐ実質的なナンバー2の立場にあり、かつ、事務長や他のスタッフからもそのように認識されていた状況が認められ、さらには、そのような立場を通じて選対本部全体を把握していた状況が認められる。
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