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「早く入院を」判断したが… 自宅待機男性死亡、トリアージの県立広島病院
新型コロナウイルスに感染した広島市の60代男性が入院待機中に自宅で亡くなった事態を受け、最後に診察した県立広島病院(南区)が22日、中国新聞の取材に応じた。平川勝洋院長、福原里恵副院長、呼吸器内科の石川暢久主任部長の3人に、詳しい経緯や診療現場の実情などを聞いた。
【関連】コロナで入院待ち、自宅療養の男性死亡 基礎疾患も 広島市
▽医療現場 懸命の対応続く
「こんな事態となり、非常に残念だ」。平川院長は声を落とした。亡くなった男性は14日に同病院で、入院が必要かどうかの「トリアージ」を受けた。通常通り問診票の記入に続き、看護師が心拍数などをチェック。血中酸素の低下から、肺の異常に気付いたという。福原副院長は「報告を受けた医師がすぐ診察し、採血やエックス線撮影をするまでもなく早く入院すべきだと判断した」と説明する。
この男性については他の感染者の診察を終えるのを待たず、県にすぐ電話で「入院すべきだ」と伝えた。さらに同日夜までに文書も送った。福原副院長は「正しいトリアージだったが、県の調整部署にうまく伝わらなかったことが悔やまれる」と話す。
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