中国地方の有権者「納得できない」「説明を」 「桜」夕食会、安倍前首相の秘書だけ処分
安倍晋三前首相の後援会が主催した「桜を見る会」前日の夕食会の費用補填(ほてん)問題で24日、安倍氏は不起訴処分になった一方、後援会代表の公設第1秘書は略式起訴された。「納得いかない」「疑念は晴れない」。中国地方の有権者からは、批判や、さらなる説明を求める声が相次いだ。記者会見を開いた安倍氏の姿勢を一定に評価する意見もあった。
「任せていた」「私が知らない中で行われた」。安倍氏は会見で、反省やおわびの言葉を繰り返した一方、従来通り事情を知らなかったと強調した。
安倍氏の地元の山口県でも批判が高まった。「秘書が悪い、という政治家の言い訳を今まで何度聞いてきたか。不起訴になったからといって疑念は晴れない。もう信用できない」と岩国市の会社員高橋啓一さん(49)。周南市の農業大中巌さん(73)も「あれだけ国会答弁で否定してきたのに知らなかったでは済まされない。秘書だけに責任が及ぶことも到底納得できない」と憤った。
安倍氏は自らの「道義的責任」や「政治責任」に言及しつつ、議員辞職や自民党の離党は否定した。「議員辞職するほどではないと思うが、国会で追及された時に調査を尽くすべきだった」と呉市の会社員吉川昌徳さん(48)。「秘書にきちんとたださなかったのは国民に対して不誠実だ」と指摘した。
国会招致に関し「国会で事実関係を説明し、答弁を正す」とした安倍氏。広島市中区の会社員上田貴紀さん(44)は「『深く反省する』という言葉を信用したい。国民や野党が納得できるように答えてほしい」と注文。福山市の大学3年鶴田岳登さん(20)は「問題の原因を明確に説明してほしい。同じ過ちが起きないよう自民党内などで再発防止策の検討を」と求めた。
一方、広島市中区の看護師古田敏子さん(62)は、安倍政権下で露呈した森友・加計学園問題などに触れ、「これまでのように説明責任を果たさず、うやむやのまま終わりそう」と不満を口にした。JR松江駅(松江市)の広場のテレビで会見を見守った会社員森山浩行さん(53)=同市=は「口だけのようにしか思えず、期待していない。今回も何も明らかにならないのでは」と諦め顔だった。
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