地域ニュース
コロナ集中対策を延長 広島県、1月17日まで 外出削減要請、廿日市市と府中、海田、坂の3町に拡大
広島県は25日、来年1月3日までとしてきた新型コロナウイルスの集中対策期間を、2週間先の同17日まで延ばした。これまで広島市民に限っていた外出機会の削減などの要請を、廿日市市と府中、海田、坂の県内3町の住民に拡大。感染経路で家庭内が疑われる割合が増えているとして、県民には新たに、家庭内で感染を防ぐ対策の強化を促した。
広島市中、南、西区のそれぞれ一部のエリアで酒を出す飲食店に今月17日から要請している営業時間の短縮では、効果を見極めるとして延長判断を先送りした。来年1月3日までとしていた期限を同月中旬まで延長する方向で引き続き調整を進めており、湯崎英彦知事は年内にあらためて判断する考えを示した。
県庁で開いた県幹部の対策会議で決めた。湯崎知事は終了後、集中対策を始めた今月12日以降の感染状況について「高止まりし、まだ減少傾向は見られない」と危機感を表明。年末年始の感染状況を分析するために延長幅を2週間にしたとして、県民へ協力を呼び掛けた。
県は延長に伴い、広島市向けだった対策の対象に1市3町を加えた。住民には2市3町以外と行き来する帰省を自粛するよう要請。できる限り外出する機会を減らし、同居家族以外での会食を控えるよう求めた。飲食店には、換気など3項目の対策徹底を迫った。
県民には、家庭内での感染を防ぐための対策を強めるよう促した。具体策として、帰宅時にうがい・手洗いと洗顔をして着替える▽別のテーブルで食事する▽タオルの共用を避ける▽スマートフォンや携帯電話を拭く―などと細かく例示。県のホームページ(HP)に一覧を掲載している。
県によると、県内の24日までの1週間の新規感染者数(10万人当たり)は23・1人で、東京都、神奈川県に続いて全国3番目に高い。24日の感染者数(10万人当たり)は広島市で73・9人、広島県で41・9人となり、いずれも政府の分科会が示すステージ4(感染爆発)の指標の一つ(25人)を大幅に超えている。
また県は集中対策期間の延長に伴い、「Go To イート」のプレミアム付食事券の新規販売の一時停止を来年1月17日まで延ばした。「Go To トラベル」は全国一時停止が終わる同11日以降も、2市3町を同17日まで除外すべきだとして、国と協議する。(宮野史康)
【関連記事】
広島県で感染最多141人 広島市98人、市商高でクラスター 新型コロナ
広島県内のオフィスビルでクラスター 13人感染 県が認定、新型コロナ
あなたにおすすめの記事
同じ日のニュースの記事
-
広島駅南口再整備、タクシー乗り場閉鎖「不便」 利用者、市中心部へ運賃増 [中国地方のニュース] (2/28)
-
「かけがえのない学びがあった…」 定時制だけの広島・大手町商高、最後の卒業式 [中国地方のニュース] (3/1)
-
後継探しコロナで難航 島根の瑞穂ハイランド [中国地方のニュース] (3/1)
-
タクシー、違法な客待ち横行 広島駅南口再整備で近くの市道 [中国地方のニュース] (2/28)
-
中国地方の避難者1397人 東日本大震災10年、8年連続減 [中国地方のニュース] (3/1)
東広島市河内町の河内高の生徒が来年のえと「丑(うし)」をモチーフにした絵馬をデザインし、23日、近くの杉森神社に奉納した。「新型コロナウイルス禍の中でも明るい年にしたい」との思いを込めたという。1月...
▽「広島の復興 一杯が支えた」 ビール注ぎを通じて広島を元気にする活動に取り組んでいる重富寛さん(58)=広島市中区=が26日、かつて同区本通にあった被爆建物キリンビヤホールについて語る動画をライブ...
広島市安佐北区上深川町の三上洋雄(ひろお)さん(80)が、2009年から毎年続けてきた安佐北署の門松作りを今季で終える。最後の制作となった門松は、来年1月8日まで署の玄関に飾られる。
福山市は25日、JR福山駅南口の歩道上でオープンカフェやイベントを開けるよう広島県が申請していた国家戦略特区の特例の適用が国に認められたと発表した。認定は21日付。
岩国市がJR岩国駅西側で計画されている再開発ビルに図書館を整備する方針を固めたことが25日、分かった。1日当たり1万1千人が利用する駅の集客力との相乗効果で、にぎわいづくりへ期待が高まる。中国地方で...