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生活困窮者、年越しに影 コロナ禍で支援活動制約
広島県内で新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからない中、仕事や住まいを失い、生活に困っている人への支援が届きにくくなっている。感染防止のため弁当やおにぎりの差し入れをやめたり、活動時間を減らしたりする支援団体が相次ぐ。コロナ禍は、生活困窮者の年越しにも影を落としている。
今月上旬、広島市南区のJR広島駅南口地下広場であった「年末年越し生活相談会」。NPO法人反貧困ネットワーク広島(中区)などがリーマン・ショック後の2009年から同所で続けている恒例行事だ。いつもは相談者やホームレスに、おにぎりとインスタントのみそ汁計100人分を配るが、今回は感染リスクを考慮して断念した。
相談に訪れた南区の女性(89)は「少しでも出費を減らしたい。持ち帰って食べたかった」と残念そうに話した。同法人代表の秋田智佳子弁護士(54)は「感染拡大の影響を受けた人はリーマン・ショック時より幅広い。こんな時こそ手渡したかった」と声を落とした。
県社会福祉士会(南区)のホームレス支援委員会がカレーや炊き込みご飯を振る舞う「おとな食堂」。市総合福祉センター(同)を会場に月1回開き、8月からは手作り弁当を持ち帰ってもらっていた。しかし、市内での感染拡大で同センターが休館になったため、今月は見送った。
厚生労働省によると、市内のホームレスは今年1月現在、24人。近年は減少傾向にあるが、「住まいはあるけれど生活に困り、食料を求めて声を掛けてくる人が、ホームレスよりも多くなった」と、市民グループ「野宿労働者の人権を守る広島夜回りの会」副代表の播磨聡牧師(55)。お年寄りが多く、30、40代の人もいるという。
同会は、コロナ禍で活動時間を減らさざるを得なくなった。今月も週1回、広島駅周辺などを巡ってマスクやパンなどを配っているが、夜回り先での滞在時間を従来の半分程度にした。播磨牧師は「感染が広がる中、どこまで活動を続けていいのか」と苦悩する。
こうした状況も踏まえ、市は29〜31日の午前9時〜午後5時、生活や住まいに困っている人の電話相談を受ける。市地域福祉課Tel082(504)2799。(藤田龍治)
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