地域ニュース

福山城天守、一時お別れ 大規模改修本格化、1月下旬に覆い

2021/1/3 23:00
足場を組む作業が進む福山城の天守と、幕で覆われた月見櫓(手前右)

足場を組む作業が進む福山城の天守と、幕で覆われた月見櫓(手前右)

 福山城の大規模改修が本格化し、今月下旬に天守が工事用の足場などで完全に覆われる。2022年の築城400年に向けた事業の一環で、福山市はそばに見学所を設けるなどして工事中も城の魅力をPR。22年8月の再オープンに向け、機運を盛り上げる各種のイベントも開く。

 大規模改修は1966年の再建後初めて。天守と月見櫓(やぐら)、湯殿、鏡櫓の耐震改修と外壁の塗り直し、傷んだ瓦の取り換えを予定する。天守以外は既に工事用の足場や防音用などの幕で覆われた。

 天守は、築城当時に北側にあった鉄板張りも復元する。鉄板は、防御が手薄な北側を砲撃から守るため、最上階を除く壁一面に張られていた。福山空襲で天守が焼失し、再建後は張っていなかった。

 天守内の福山城博物館の改修も始まった。これまでは古墳時代以降の市の歴史を幅広く紹介していたが、築城した初代福山藩主の水野勝成や、幕末の藩主阿部正弘らの功績を伝える資料などに一新する。

 耐震改修などを含めた全体の事業費は13億円。期間中は天守前広場にも立ち入れないため、市は東西北の3方向から工事の様子を一望できる見学スペースをそれぞれ設けた。天守が足場などで囲まれる今月下旬にはプレハブの見学所を新たに設け、小型無人機ドローンで定期的に撮影した改修の様子をモニターで紹介していく。傷んだ瓦なども展示する。

 水野勝成は1622年8月28日、幕府に城の完成を報告したとされ、市は22年の同日を築城400年の記念日として再オープンの日に設定した。城に親しむ各種の官民イベントを節目ごとに城周辺で今後開く。市の渡辺真悟・築城400年事業推進担当課長は「城の大規模改修は全国でもなかなか見られない。変化していく城の姿をぜひ見に来てほしい」と呼び掛ける。(門戸隆彦)

 <クリック>福山城 奈良の大和郡山藩主だった水野勝成が転封して築城。天守は福山空襲で焼失したが、市が市制50周年の記念事業として市民に寄付も募り再建した。焼失を免れた伏見櫓や筋鉄(すじがね)御門は国の重要文化財。一帯は公園として整備され、園内にはふくやま美術館などがある。

【関連記事】

福山城に宿泊する「城泊」検討へ 市、改修後の22年夏見据える

広島城の天守閣復元、木造86億円 有識者会議で市が事業費試算

広島城天守閣、耐震性不足 市、有識者会議で中間報告


この記事の写真

  • 工事用フェンスの一部が透明になり、天守が見通せる見学スペース

上記の写真をクリックすると拡大して表示されます。

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

同じ日のニュースの記事
一覧