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柳井の白壁を泳げぬ金魚 市、ちょうちんの通年設置取りやめ

2021/1/8 19:57
軒先の金魚ちょうちんが少なくなった白壁の町並み

軒先の金魚ちょうちんが少なくなった白壁の町並み

 柳井市の観光名所、白壁の町並みの軒先でそよぐ地元民芸品金魚ちょうちんが大量に姿を消した。風雨にさらされて傷み、年に何度も付け替える必要があるため、市が通年設置をやめたからだ。白壁と赤いちょうちんのコントラストを目当てに訪れる観光客や写真愛好家も多く、地元住民や通りの店からは困惑の声も上がっている。

 【画像】金魚ちょうちんに彩られていた町並み

 市は国の重要伝統的建造物群保存地区でもある町並みの通り200メートルに約200個の金魚ちょうちんを飾ってきた。だが2020年11月末に撤去し、今は通りの住民や店舗が個人的に飾る数個が揺れるだけ。市は3月ごろ再び設置する。20年末に広島県熊野町から夫婦で訪れた主婦(72)は「目玉と思っていたのに残念」と通りを後にした。

 隣の岩国市での岩国錦帯橋空港開港に合わせ、柳井市は12年から通年で設置してきた。市は毎年、一定数を新調し予備に回すが近年は大雨に頻繁に見舞われ、予備が底を突き始めたという。撤去や設置は市商工観光課の8人がその都度、半日がかりで実施。観光客が少ない冬場と和紙製ちょうちんが傷みやすい梅雨の撤去を決めた。樽田哲郎課長は「屋内展示など代替策で理解を得たい」と話す。

 白壁を背景にした金魚ちょうちんの写真は、市のホームページ内の「市長の部屋」や市観光協会のパンフレットにも載る。観光ボランティアを務める山近絹代さん(71)は「撮影スポットとして訪れる人も多いのに」とこぼす。通りで店を営む男性は「なぜちょうちんがないのか聞く客も増えて困っている」と打ち明けた。

 住民団体「白壁の町並みを守る会」の木阪泰之会長(58)は「白壁のちょうちんは市のシンボル。会としてできることを考えたい」と個人的に軒先に金魚ちょうちんを飾る。その上で「市に通年設置の再開を陳情することも検討する」と話している。(堀晋也)

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  • 白壁の町並みを彩る金魚ちょうちん(2020年4月)

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